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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第64話 父として
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えが一つしか思い浮かばなかった。
「何かの漫画で読んだなぁ………肉を切らせて、骨を断つ………私もやってやる!!」
ヴィータは捨て身での攻撃を決意したのだった………
「強えな………」
ヴィヴィオの蹴りを脇腹に受け、吹っ飛ばされた後、バルトは呟いた。
やはり手数の多いヴィヴィオ相手にバルトの戦闘スタイルは少々分が悪かった。
「この!!」
雷神化によって帯電している右手でヴィヴィオを掴もうとするが、簡単に払われ、空いたボディに拳が入った。
「くっ……この野郎!!」
横薙ぎに斧を振り、ヴィヴィオを自分から離そうとするが、
バックステップで回避した後、再び直ぐにバルトの懐まで飛び込んできた。
「ちっ………だが、何時までも同じだと思うなよ!!」
「!?」
予め展開していたボルティックランサーがヴィヴィオの背中に直撃し、ヴィヴィオの視線を動かした。
「おら!!」
バルトはその隙を見逃さず蹴りを決め、無理矢理距離を作った。
「ボルティックブレイカー!!」
バルトはヴィヴィオが着地するタイミングと合わせ、瞬時にボルティックブレイカーを放った。碌にチャージも出来ずに発射した為射程も威力も普段と比べれば低い。
「!?」
聖王の鎧があるヴィヴィオに取ってダメージは無い。だが当然バルトも理解している。
「隙だらけだヴィヴィオ!!」
ボルティックブレイカーによって背中を地面に向けるように崩れた体勢のヴィヴィオに今度は自分の魔力を込めた斧を振り上げる。
「クリティカルブレード!!」
バルトはヴィヴィオを挟んで地面を破壊する勢いで技を出した。
「!!」
流石のヴィヴィオもこれには例え鎧があってもダメージは避けられなかった。
だからこそ、着地は諦め、両腕を体の前でクロスし、完全防御の構えをとった。
「喰らえええ!!!」
そんなヴィヴィオの行動など関係ないと言わんばかりに力一杯振り下ろした。
「ぐうっ………!!なんて威力………」
その攻撃の余波は地面を抉り、爆風を周辺に撒き散らし、遠く手で見ているイクトへまで来ていた。
「………」
それでもヴィヴィオのダメージは致命傷には程遠く普通に戦闘を継続出来るほど軽微だった。
「だろうな………だが、狙いはそもそも違うんだよ………」
「………!?」
動こうとした時、ヴィヴィオは身体の異変に気が付いた。
身体が動かないのだ、まるで手足を何かで拘束されたような………
「!!」
不審に思ったヴィヴィオが確認すると手足にはピンク色のバインドが地面にめり込んだヴィヴィオを押さえつけるように展開されていた。
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