第1部
第10話 激闘、横須賀沖迎撃戦〜其ノ三〜
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子単装砲の同軸に配した155mm単装副砲が火を噴き、対空炸裂散弾……三三式弾を吐き出した。
三三式弾とは、連邦軍で広く使われている対空砲弾だ。
発射したのち、一定距離に到達すると弾殻が割れ、内部に満載された炸裂散弾を無数にばら撒き、目標を破砕する。
元々が対MS戦用に開発された弾頭の為、内包された炸裂散弾1発1発の威力は申し分ない。
夜の闇を斬り裂いて飛び出した三三式弾が、敵艦載機群の手前で分解、数多の炸裂散弾をばら撒き、敵艦載機に降り注いだ。
瞬間、太平洋の闇を爆薬の閃光が掻き消した。
「第1射着弾ッ?? 敵艦載機多数撃破ッ??
……なッ??」
「どうしたッ??」
「残存した敵艦載機、海面へ逃れましたッ??
第2射効果無しッ??」
「チッ?? 対応が速すぎるッ??
各機銃座、砲門開けッ?? 近接防御だッ??」
続け様に行われた第2射を、海面近くへ降下したことにより逃れた艦載機群が、リンドヴルムへじわじわと距離を詰めて来た。
ラトロワは副砲での迎撃は間に合わないと判断し、機銃による迎撃に切り替えた。
その時だった。
「艦長ッ?? 第1カタパルトの……MSデッキの隔壁が開いていますッ??」
「なんだとッ??」
???
リンドヴルム
第1カタパルト
「よぅし、オレ達の出番だレイバン<b??
奴等を蹴散らすぞッ??」
《本気ですかヤンデル¥ュ佐ッ??》
「馬鹿野郎ッ?? 戦車乗り≠ェ海で死んでたまるかッ??」
漆黒の闇の中、リンドヴルムのMSカタパルトに1つの影が躍り出た。
鋼鉄の車体に連装砲を積んだ巨躯……連邦軍の戦車、61式戦車である。
勢い良くMSデッキから躍り出た61式3台が砲塔を旋回させ、海面近くを這うように近づく深海棲艦の艦載機を睨みつける。
「全車、護衛機は後回しだッ??
艦爆隊と雷撃隊を優先で落とせッ??」
《《了解ッ??》》
61式の155mm連装滑空砲が唸りを上げ、三三式弾を吐き出す。
計6発の三三式弾は海面近くを飛翔する艦載機の頭上に大量の子弾をばら撒き、瞬く間に海面を水飛沫で覆い隠した。
《敵機8機の撃墜確認ッ??》
「まだだッ?? 次弾装填ッ??」
《敵機、3時方向から来ますッ??》
艦首方向から護衛機が迫り、機銃をばら撒いてくる。
「全車散開ッ?? 油断するなッ??」
機銃から放たれた大口径弾が61式の居た場所を掠め、リンドヴルムの装甲を跳ねた。
「撃てッ??」
上空に逃げようとした護衛機は、進行方向にばら撒かれた子弾の群にもろに突入し、爆散。
残骸が海面へ落下していく。
《《「よっしゃあぁッ??」》》
《第2波接近ッ??》
《《「クソッタレがッ
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