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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十九話 新たな一歩   ★
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溜まったほこりを払うために俺は掃除道具を手に取った。




 それから平穏な生活に戻った俺達。

 まあ、俺個人は高町家と月村家に帰ってきたのでまたバイトのお願いをしに行き、忍さんにはさらに奥の手である金の延べ棒の換金を依頼したりと少々慌ただしいものだった。

 そんなこんなで数日たった早朝、俺は工房である鍛冶場から出てきて身体を伸ばす。

 いつフェイト達が裁判やら何やらでアースラから離れるかは分からないが、決まり次第クロノから連絡があるはずなのであるものを用意していたのだ。
 また必ず会えるようにという願いを込めて

 鍛冶仕事で汗だくなったのでシャワーでも浴びて学校の準備をしようと思ったら

「ん? 誰だ?」

 結界内に誰かが入ってきた。
 海鳴公園の辺りなのだが、正確な位置が分からない。
 あそこもなのはとフェイトの戦いのせいで霊脈が多少なりとも乱れているので細かい情報を得ることが出来ないのだ。
 なのはがスターライトブレイカーを叩きこんだのだから当然といえば当然だが
 そして、もう一つが家に敷地に入ってきた子供と小動物がそれぞれ一。

 子供と小動物という事は

「なのはとユーノか」

 玄関の方に向かうと案の定二人がいた。

「士郎君、グットタイミング!」
「結界があるんだから気がついただけだよ」
「あ、そっか」

 俺の言葉に納得顔のなのは

「で、こんな朝早くにどうした?」
「そうそう、フェイトちゃんが本局に移動になるんだって。
 で少しだけど会えるんだって」
「なら急ぐか、なのは悪いんだが俺の部屋に行って制服を脱衣所にもって来てくれ。
 少し用意する物がある」
「わかった」

 なのはと別れ、俺は先ほどまで作っていたモノを取りに鍛冶場に向かう。

 その後、汗を流し制服に着替える。

「じゃあ、行くから掴まれ」
「ふぇっ! にゃああああ!!」

 着替えなど急いだが少しでも時間が惜しいので、なのはを抱きかかえ、一気に跳躍する。

 なのはの叫び声で誰かに見られる可能性が若干あるが、今回は……無視することにした。




side フェイト

 母さんとアルフと一緒にのんびりと海を眺める。
 母さんと一緒に静かな時を過ごす、そんな願いが叶ったことがただうれしかった。

 でも我が儘を言うならアリシアも一緒がよかったな。

 言葉を直接交わす事もなかった私のお姉ちゃん。
 会う事はもう出来ない。
 でも願うぐらいはいいよね。

 そして、本局に行く前に話をしたかった。
 この海で正面から向かい合ってくれた子。
 私を支えてくれた強くて優しい男の子。

「母さん」
「なに?」
「その……戻ってくる
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