第3章
月光校庭のエクスカリバー
第81話 魔弾の竜撃手
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
モシレェ!」
ベルが嬉々として両手にナイフを持って兄貴に向かって駆け出した!
「ふぅ、個人的に用があるのは彼だけなんだけど…」
兄貴は瞑目し、再び銃を上に放った。
「向かって来るんだったら、仕方ないか!」
洋服交換指輪(ドレス・チェンジ・リング)を仕様して私服から戦闘服に着替え、武装指輪(アーム・リング)から別の、赤い特殊な構造の銃を取り出し、その銃口をベルに向ける。
ズガガガガッ!
銃口が火を吹き、雨の様な銃弾がベルへ向けて撃ち出された。
「ハッ!」
ベルは銃弾が当たろうと、お構い無しに人間とは思えない速度で銃弾の雨の中を駆け抜ける!
「?」
「オラァッ!」
兄貴に肉薄したベルはナイフを振るう。
が、兄貴はベルのやり方に訝しげになりながらも、銃撃を止め、体を少し傾ける動作だけでナイフの一撃を避ける。
「キヒッ♪」
ベルは避けられた事など気にも留めず、デタラメにナイフを振るう。
だが、デタラメと言っても、一振り一振りが鋭く、むしろ、そのデタラメな振り方が凶悪な攻撃になっていた。
そんなベルの攻撃を兄貴は紙一重且つ最小限の動きで全て回避していた。
「オラァッ!!」
「よっ」
そこへ、ベルの足払いが襲うが、兄貴はその場で高く跳び、宙返りしながら先程放った銃を回収、ベルを飛び越し、着地早々にベルから距離を取った。
「身軽だな、おい」
「どうも。そっちも大した回復力だよ」
兄貴の言う通り、ベルの傷は既に塞がっていた。
「兄貴!そいつは生半可な攻撃じゃくたばらねえぞ!」
「らしいね。それに、その身体能力と赤い眼、血の悪魔の子供達(ブラッド・チルドレン)の子かな?」
兄貴は放った方の銃を背面のヒップホルスターに納めながら言う。
それを聞いたベルは歪んだ笑みを浮かべた。
「正解♪正解者には豪華特典♪」
パチン。
ベルが指を鳴らした瞬間、斬撃の雨が兄貴の足元から発生した!?
「何!?」
だが、仕掛けたベル本人が驚愕していた。
「ふ〜ん、なるほどね。こう言う物だった訳か」
何故なら、斬撃が発生した頃には既に兄貴はその場から横に跳んでいたからだ。
兄貴の口振りから、そこで何かが発生する事を事前に察知していた事になる。
「テメェ、どうやって斬花に気付いた?」
「ん、ああ、眼を術なり、魔力なりで強化して、よく凝らして見ればすぐ分かるよ」
「ゲ、マジかよ…」
兄貴の言う通り、視力を強化して、よく凝らして見れば、淡いオーラが揺らいでる場所がいくつかなんとか見えた。
こんな簡単な方法で気付けたのかよ…。
ベル自身、知らなかった所を見る限り、奴は自身が持つ黒十字具(ブラック・クロス)の事を完璧に把握していないって事か。
「って事は斬花の奇襲は通用しねえって訳か。ま、いっか。俺あんまこれ好きじゃねえし。やっぱ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ