第3章
月光校庭のエクスカリバー
第81話 魔弾の竜撃手
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トゥーリアに関して、新しい情報とかあるかい?」
「あ、ああ。まず、そいつが今まで大勢の人を殺してたのは自分の研究の材料にする為だ」
「研究?」
「ああ。死人の兵士って言う名のな」
俺は心底嫌悪感を出しながら答えた。
「死人の兵士ねぇ…それって…」
ボゴォォッ!
『っ!?』
突然、兄貴の前後左右の地面からカリスの死人兵が現れ、さらに頭上からも現れ、兄貴に襲い掛かっていった!
「兄…」
ドガッ!ドゴッ!
「貴…なっ!?」
思わず叫んでしまったが、その頃には既に銃を上に放って、裏拳で左方の死人兵を壁に叩き付け、頭上の敵は突き上げた拳の一撃を当てて迎撃してしまっていた!?
「フッ」
ドゴンッ!
そして、突き上げた拳をそのまま前方の敵に降り下ろして迎撃…。
「シュッ」
ドガンッ!
右方の敵を左足を軸にした回し蹴りで壁に叩き付けて迎撃し、落ちてきた銃をキャッチした。
攻防に要した時間は五秒も掛かっていなかった。
……いや、もはや攻防とは呼べなかった。
なんせ、完全に虚を突いた奇襲を仕掛けた筈の敵が何もできないまま、仕掛けられた兄貴に一蹴されたのだから。
「たった今、僕がK.O(ノックアウト)した彼らの事かい?」
そして兄貴は、何事も無かったかの様にさっきの言葉の続きを口に出していた。
死人兵達はどいつも痙攣しながら、動かなくなっていた。
まあ、当然だろうな。
死人兵達は既に死人故に痛みも疲れも知らず、生きてる人間にとっては本来なら致命傷な筈のダメージを負っても動き続けるが、脳だけは生きてる人間とほぼ同様な状態な為、脳に影響のある攻撃には酷く脆い。
そして、先程の兄貴の一撃はどれも相手の脳を正確に捉えていた。
しかも、見た感じ、相当の威力があった様子だった為、それによって脳震盪を起こしたんだ。
「この程度じゃ、奇襲にもなりませんか」
カリスも特に驚きもせず、むしろ当然の事だと言わんばかりな態度だった。
「で、これで終わり…」
ドゴォォォン!
『っ!?』
兄貴が再び腕組みをして、壁に寄り掛かった瞬間、迎撃された死人兵達が一斉に爆発した!?
奴と初めて邂逅した時の死体爆弾か!
「念のため、爆撃兵を取っておいて良かったです」
「兄貴!!」
クソッ、今まで戦ってた奴が一体も爆発しなかった事で、完全に失念してた!
己の過失に苛立っていると…。
「…な訳ないか」
『っ!?』
爆煙から兄貴の声が聞こえたと同時にさっきと同様に何事も無かったかの様に煙の中から無傷の兄貴が歩いて出てきた。
おいおい、マジかよ…。
「倒せないまでも手傷をっと思ったんですが…」
カリスが引きつった笑顔を浮かべて兄貴を見ていた。
「ほう」
コカビエルは先程までのやり取りを見て、興味深そうに兄貴を見ていた。
「ハハッ!オ
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