第3章
月光校庭のエクスカリバー
第81話 魔弾の竜撃手
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『と、冬夜さん(兄)!?』
「ヤッホー♪」
イッセー達の驚愕もお構い無しに兄貴は俺達に向けて手を振っていた。
「久しぶりだね♪明日夏、千秋、イッセー君、鶇ちゃん、燕ちゃん。あ、でも、鶇ちゃんと燕ちゃんはこの間ぶりかな?」
普段通りな話し方、飄々として人懐っこい話し方で話し掛けてくるが、俺達は突然の兄貴の登場に唖然としていた。
「ハハ、相当驚いてるね」
「……あのなぁ…」
何でここに!と言う言葉を直前で飲み込む。
最初に俺達が持っていたカリスの情報は元々兄貴が出所だ。
はぐれ賞金稼ぎ(バウンティーハンター)である奴の所に賞金稼ぎ(バウンティーハンター)である兄貴がいるのは当然の事である言えるからだ。
なら連絡くらいよこせ!とも思ったが、兄貴は割と悪戯好きだ(特に親しい相手には)。
突然帰ってきて俺達を驚かすなんて事ぐらいは普通にやりそうだった。
今更なんでそれほど文句は無いが、状況が状況なだけにやっぱり文句の一つは言いたい。
……まあ、大地崩壊の術式を解除してくれたのはありがたいがな。
いや、あれは打ち消したって感じか?
「フフフ」
突然、カリスが笑いだした。
「御家族がいますから、現れるのではと思いましたが、本当に現れましたね」
嫌な笑顔を浮かべながら、兄貴を見据えていた。
「初めましてだね、カリス・パトゥーリアさん」
兄貴は丁寧にお辞儀をして挨拶をする。
「こちらこそ、士騎冬夜さん」
対するカリスも丁寧なお辞儀で返す。
「なあカリス、お前の反応からして、あいつ結構スゲーのか?」
「ええ。少なくとも、若手の賞金稼ぎ(バウンティーハンター)の中ではトップクラスの実力を持っていますからね」
「ほ〜」
カリスの言葉を聞いてベルが興味深そうに兄貴を見る。
「十二新星(デュオデクテット・ノヴァ)の一人であり、三狩王(トライ・イェーガーズ)の一人、魔弾の竜撃手(デア・フライシュッツ・ドラグナー)の異名で各地のハンターギルドでは有名人ですね」
カリスがやたらと大層な名を連呼する。
「な、なあ明日夏。今のでゅおなんとかとかとらいなんとかって何だ?」
「十二新星(デュオデクテット・ノヴァ)ってのは若手の賞金稼ぎ(バウンティーハンター)の中でも実力が群を抜いている十二人の総称だ。んで、さらにその中で最強の三人を三狩王(トライ・イェーガーズ)って呼ばれてるんだ。兄貴がその内の一人ってのは初耳だったがな」
「……なんだか、いつの間にかその一人にされて、魔弾の竜撃手(デア・フライシュッツ・ドラグナー)なんて大層な名で呼ばれてたんだよね」
兄貴は苦笑いをし、頬を掻きながら言う。
兄貴自身もいつの間にかにそんな大層な名で呼ばれていた事に若干の戸惑いがある様だ。
「ところで明日夏」
「なんだよ?」
「彼…カリス・パ
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