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転生赤龍帝のマフィアな生活
三十八話:夏だ!海だ!水着だ!
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Sideバジル

始まりはいつも突然です。
突如、決定し。突如始まります。

「夏と言えば、海よ!」

「海か……はっ、いいだろう。丁度暑くなってきたんだ。プライベートビーチに連れて行ってやる。感謝しな」

拙者は親方様と一誠殿の心が珍しく一致したかと思っていただけでした。
そうだというのにあれよあれよという間に話は進んで行きました。
そして、拙者が我に返った時には話し合いは終わっており。
親方様に引きずられて水着を買いに行っている真っ最中でした。

本当に始まりはいつも突然です……。

そして、気づけば日付は変わっており。
目の前に広がっる光景は白い砂浜、青い海、青い空。
そして、水着を身に着けずに全裸で海に飛び込もうとするヴァーリ殿とブルーベル殿。
それを笑顔で封殺する、朱乃殿とユニ殿…………。

「今日も、いい天気ですね。祐斗殿」

「バジル君、気持ちは分かるけど現実逃避はよくないよ」

苦笑しながらも、拙者の逃げ道をしっかりと塞いでくる祐斗殿。
その様子に拙者の味方はどうやらいないようだと悟り、心の中で溜息をつきます。
最近自分の中の常識が色々と崩れて来た気がします。
一体何が原因なのでしょうか?

一誠殿の護衛で大分慣れたと思っていたのですが、最近の常識の崩壊にはついて行けません。
まるで、シリアスがどこかに旅立ってしまったかのような……何を言っているんですかね?
拙者は……。

とにかく、水着に着替えてきましょう……はあ。





水着に着替え女性陣が着替え終わるのを祐斗殿と一誠殿と一緒に砂浜で待ちます。
因みに拙者達の水着は特に代わり映えの無い普通の物です。
祐斗殿が『ブーメランは……勝負用に取っておかないとね』
と言っていたのは全力で無視しました。

そして、一誠殿が座っているパラソルの下にある椅子が玉座になっているのは
ツッコまないでおきました。

「そう言えば、ヴァーリさんやレイヴェルさんそれにブルーベルさんは一誠君が呼んだのかい?」

日陰の下で今にもひと眠りしそうな雰囲気の一誠殿にそう問いかけます。
確かに親方様が呼んだわけではないので必然的に一誠殿が呼んだことになります。
因みに、小猫殿の姉君である黒歌殿は親方様が呼びました。

「……俺があいつらを呼ぶと思うか? いつの間にか居たんだよ……もう考えたら負けなような気がし始めたから、理由は知らねえ」

酷く遠い眼をしながら答える一誠殿に思わず、同情の念が湧き上がってしまいます。
一体何が一誠殿をここまで………。

「バジル、祐斗、待たせたわね」

この声は親方様ですね。
そう思い、振り返ると親方様、朱乃殿、小猫殿が水着姿で立っていました。

「その……
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