第05話 追撃のレヴィアタン
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長はそうつぶやいた。
「いやああぁぁぁあぁぁああぁぁぁあぁぁッ!!」
ハトは悲痛な叫びを上げた。
ジョンもそれを見て、全く声を出せずにいた。
?‥‥‥‥あとは君達だけだ?
隊長は″レヴィアタン″を二人の方に向かせた。
「やばい!逃げるんだ!!」
「やだぁぁあぁぁああぁぁぁあッ!お兄ちゃぁぁああぁあぁぁぁぁんッ!!」
ジョンの警告を無視して、ハトは遠くで骸と化しているセキレイに向かい叫んだ。
「セキレイお兄ちゃあぁぁあぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁんッッ!!!!」
しかし、ハトの声がセキレイに届くはずがなかった。
?無駄だ。彼はもうすでに息絶えているのだから――――――――――――?
そう言いかけた隊長は後頭部カメラの光景を見て絶句した。
?ま、まさか‥‥‥‥そんな馬鹿なッ!??
隊長は驚きのあまり叫んだ。
グッ‥‥‥‥ググッ‥‥‥‥
セキレイがゆっくりと立ち上がっていたのだ。
腕や足は震え、今にも再び倒れそうなほど弱っていた。
彼は自らの意志だけで身体を動かしていたのだ。
?や、やめろ!もういい!立つんじゃないッ!!?
隊長は″レヴィアタン″を動かし、セキレイの近くに寄った。
彼はついに力尽き、再び床に倒れこんだ。
ガコンッ プシュゥゥーーーーーーッ!
隊長は″レヴィアタン″を飛び出してセキレイに駆け寄った。
ハトやジョンもセキレイの元に走って行った。
「電撃の威力が少し高すぎたか‥‥‥‥‥」
隊長はセキレイの身体を診ながらつぶやいた。
ハトやジョンも二人の元にようやく着いた。
「アンタはどうしてセキレイを診ているんだ?
さっきまで殺すつもりだったんだろ?」
ジョンは隊長に訊いた。
「俺は始めから彼を殺すつもりはなかったんだ」
隊長の衝撃の一言に二人は驚いた。
「じゃあ、どうしてあのビリビリをセキレイお兄ちゃんに使ったの!?
そんなことされたらお兄ちゃんでも死んじゃうよ!!」
ハトは隊長に向かって叫んだ。
「“しなければならなかったんだ”。そうしないと
彼はここを出た瞬間に死んでしまうのだから」
それを聞いた二人はその言葉の意味を理解できなかった。
「あらあら、何だか大変そうねぇ」
謎の女性が三人の後ろにいつの間にか立っていた。
「あ、あなたは!!」
隊長は彼女を見て笑顔になった。
そこにいたのは、施設内なら誰もが知る人物だったからである。
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