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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十八話 別れ
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さないために何かしらの手を打ってくるとは思っていたけどこの要請は予想外。

「……霊脈というのが魔導師にとって理解できないのですが、説明を求めても?」
「極端な言い方を言えば大地を流れる自然の魔力の流れ。
 水脈のようなものと考えてもらえばいいだろう。
 もっとも魔術師が管理し、使用する土地は霊脈が豊富でなければ意味がないですが」

 自然に存在する魔力を利用するのは予想外ね。
 そして、士郎君は管理し使用すると言った。
 つまりは街を覆っている結界。
 アレを維持しているのも霊脈の魔力ということね。

「霊脈に被害が出たのなら他の地に移り住むというのは?」
「あの街に流れる霊脈はかなりのモノだ。他の地で同レベルの霊脈を探せるとは思えない。
 仮に移り住んだとしても我が研究を持ちだした可能性があるならば引き渡してもらうという要望は変わらない」

 これが魔法の事だったら管理局が手を貸す事も出来る。
 だけど霊脈を探すなんて完全にお門違い。
 探せるはずがない。
 それに魔術師にとって研究成果とは代々受け継いでいく貴重なモノだ。
 漏洩を容認するはずがない。

「霊脈の被害の修復のために局員を派遣するというのは?」
「断る。研究成果の漏洩の危険が広がるだけだ。
 そして、ジュエルシードの件が終わった今局員の立ち入りも認めない。
 前にも言ったはずだ。
 『魔術師の地に無関係の組織が我が物顔で動かれては面倒にしかならん』と」

 そして、結果としてここに辿りつくのよね。
 他の組織と関わる事が研究成果の漏洩に繋がるとしてあまり良しとしない魔術師側。
 対して私達が知らない魔術という術式と技術の情報がほしい管理局側。

 今現在、魔術師と管理局の繋がりはここ海鳴だけだ。
 もしここで完全に繋がりを断たれれば魔術の技術を知る機会はほぼ完全に失われる事になる。

 かといって力づくで聞き出そうとすれば間違いなく戦闘になる。
 もし戦闘にでもなれば物量では管理局が優位だけど、士郎君がどんな奥の手を持っているか分からないこの状況ではどれだけ被害が出るか予想もつかない。
 さらに魔術には非殺傷設定などないのだから、魔術師との戦闘は被害が魔力ダメージなどではなく人命に関わる。

 さらに海鳴、地球自体が管理外世界。
 そんな強硬な手段はとれない。

「もし引き渡しに同意しない場合は?」
「秘密の漏洩の防止のため口を封じることになる」

 口封じ、つまりは命を奪うという事。
 当然口封じをさせるわけにはいかない。

 つまり今現在私達、管理局が取ることが出来るのは士郎君との妥協点を見出す事。

「最終的に引き渡すにしても裁判後にしていただきたいのですが。
 それと引き渡し後も三
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