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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十七話 魔術
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 詳しい年齢は聞いた事もないが

「十二世紀ってことは」
「この世界の西暦にして1101年から1200年、年齢換算で最低800歳といったところか。
 まあ、出来るのなら会わない方がいいぞ。
 余計な面倒事を持ってくる事の方がはるかに多い」

 いや、面倒事しか持ってこないの方が正しいかもしれない。
 そのおかげでどれだけ俺が酷い目にあった事か……
 思い出したくもないな。

「えっとその人の事は置いておくとして、何のために根源を目指してるの?」
「一族の目的としてや魔法に至るためなど魔術師次第だと。
 どちらかというと根源に至る事自体が目的の様な気もしますが」
「え? 魔法はないんじゃ」
「いえ、あります。
 魔術は魔力を用いて人為的に神秘・奇跡を再現する術の総称。
 魔法はいかに資金や時間を注ぎ込もうとも絶対に実現不可能な『結果』をもたらすもの。
 ちゃんと区別してます」

 俺の言葉に又首を傾げる面々。
 少しわかりづらかったか。

「奇跡のように見える魔術ですが結果だけなら他のものでも代替えが利くんですよ。
 たとえば発火の魔術。これならライター一つで事足りますし」
「そういう事ね。過程ではなく結果論的な言い方だけど、正しいわね」

 俺の言葉に納得したように頷くプレシア達。
 もっとも金銭的な面で考えるなら魔術というのはかなり高価なものだ。
 100円で買えるライターのような発火のために魔術的なモノで同じ事をしようとしたら何十倍ものお金と時間がかかる。
 正直採算が合わないのだ。

「でここまで話したら何となくわかるんじゃありませんか?
 俺がアルハザードと根源を似ているといった意味が」
「そうね。次元の狭間と世界の外側。
 この世の全てを記録しているというならあらゆる秘術もあるでしょうし。
 表現こそ違えどアルハザードと同じモノ」
「でもまったく同じモノとも言い切れないわ。
 あらゆる魔法の技術が眠るとされるアルハザードだけど、この世を作るなんて事が出来るとは思えない。
 それどころか過去に次元の狭間に落ちた地と世界の理そのものである根源を同じモノとは」

 議論をかわすリンディさんとプレシア。
 二人の議論に周りが置いてきぼりになっている。

 だが二人の議論もわかる。
 遥か昔から魔術師が追い求めてきた根源。
 対しお伽噺のみの存在であるアルハザード。
 残された情報の量が根本的に違う。

 それに魔導師の中でアルハザードに辿り着いた者がいるのかすら分からない。
 対し根源に辿りついた魔法使いは現に存在しているのだ。

「とりあえず議論は後にしてくださいね」
「あ、ごめんなさいね」
「話の邪魔をして悪かったわね」

 とりあえず二
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