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元虐められっ子の学園生活
書類上の関係
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安になっているのだろうか?

「お兄様」

ビクッ!と、義妹の突然の声にその場の全員が体を譲る。

「お兄様。…もし宜しければ、お顔を拝見したいと思うのですが…いけませんか?」

俺の顔……そうか。未だにネックウォーマーをしたままだったのか。
俺は無言でネックウォーマーを取り外し、ポケットへと入れる。
長く延びた横髪を耳にかけ、義妹の方へと顔を向けた。

「っ………なんてこと…!」

義妹はショックを受けたようで口許を押さえて目を潤ませた。

「この傷のことなら気にする必要はありません」

「しかしだね!そんな傷を負うなど…余程の事がない限りあり得ないのだよ!?」

「確かに俺のこの傷には、周囲の人間を遠ざけるものがあるでしょう。
しかし、だからと言って俺はそれが嫌だとは思ったこともありません」

別に分かってくれる人が数人いるだけで十分だし。
それに将来に困るような物はあまりないのだから気にしていても始まらないのが本音だ。

「……お父様!」

「……分かった。陽菜の言う通りだ。
直ぐに手続きを済ませよう」

え?何今の会話。
家族間の阿吽の呼吸?わかりません。

その後、会話の事が気がかりだったのだが、
義妹も秀隆さんも教えてくれず、なし崩し的に夕食をご馳走になり、帰宅した。

「それでは、ごきげんよう。お兄様」

別れ際の義妹の言葉が妙に気になったその日の夜だった。












――――翌日。

「お兄様!ふつつかものですが、これから宜しくお願いしますね!」

「ホントにどうしてこうなった…」

翌朝に起きてきたら何故か居た義妹、陽菜に「今日からここに住むことになりました!」と言われて朝から騒がしかったのは言うまでもない。
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