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元虐められっ子の学園生活
書類上の関係
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い。
目を見ても『喜び』しか浮かんでいないのだから分かりようがない。

俺は用意されていたリムジンへと乗り込み、隣でチョコンと座る義妹を尻目に目的地へと向かうのだった。













「初めまして、九十九と言います。
この度はお招きいただき、光栄に思います」

豪邸。
表すのならそんな場所だった。
義妹の家とやらに到着して早々に目に入った立派な敷地。
その中央に位置するこれまた立派な屋敷。

出迎えるかのように入り口に立っていた義妹の親と思われる男性と女性に一礼して、俺はそう言った。

「こちらこそ初めまして。
私は鳴滝 隆秀。こちらは妻の香と言います」

掌で指された女性は静かに頭を下げる。
こう言った仕草からも、やはり上流階級の嗜みを感じさせる。

「どうぞ中へ」

そう言って通されたのは…客間……だろうか?
広すぎて感覚が狂いそうだ。

「早速ですが…本題に入らせていただきたい」

無駄にデカイソファに腰を下ろした直後、隆秀さんは話を切り出した。

「私が聞きたいのはただ一つ。
母さんの…鳴滝 陽愛の最後を聞かせていただきたい」

……婆さんの最後……。
俺は酷い疑いを掛けていたのだと、恥ずかしさで一杯になるのを感じた。

「…婆さんは…無くなる直前に、俺の名前をくれました。
『大切な物に命が宿るように…大切になってくれた俺にこの名前をあげるよ』と。
そう言って逝きました」

「……そうか。
母さんから、私達については何も聞いていないのかね?」

「はい。
今日その子が来るまで全く知りませんでした」

「その子じゃありません!陽菜ですわ!」

義妹は胸に手を当ててそう言った。
俺は目線を隆秀さんに戻して話を切り出す。

「俺も、一つ聞きたいことがあります」

「…なんだね?」

「何故…どうして今日だったのか、と。
今まで来なかったのには…まぁ訳は何となく分かります。
だからこそ、何故今日なのかと、そう思いました」

「何故…か。
特に理由は無いんだ。ただ、今日でなくてはならない…そんな気がしたんだ。
気に触ったのなら謝罪する。今まで行かなくてすまなかった」

「いえ、来ないことには特に思うところはありません。
ですが、また後日、仏壇の前で手を合わせて頂ければ、と」

「そうだな…そうしよう。
その時はまた、お邪魔させてもらうよ」

それっきり誰も何も話さず、時間だけが過ぎていった。
振り子時計の秒針の音が、気まずさに拍車をかけて、何故なのか心臓がドクドクと早くなるのを感じる。
俺は、緊張しているのだろうか?
初対面で、それでいて養子の立場にある俺がどうすれば正解なのかと、不
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