マブラヴ
0848話
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ない。
勿論幾らマブラヴ世界の中で最大の国力を持っている国家だとしても、俺達シャドウミラーとは大きく技術力が離れている以上はそんな真似は出来ないだろう。だが、だからと言ってこのまま向こうの好きにさせるというのもこれから先の事を考えると色々と不味い、か。
「通信を繋げろ」
「了解しました。……どうぞ」
量産型Wの言葉を聞き、近づいてくる戦術機部隊へと向かって通信を送る。
「こちらシャドウミラー代表、アクセル・アルマーだ。現在この戦域は俺達シャドウミラーの管理下にある。それ以上近づいてきた場合、敵として認識せざるを得なくなり、相応の対応を取らざるを得なくなるが、それを承知の上での行動か?」
そう告げると即座に通信が戻ってくる。向こうにしてもあれだけの戦いをした俺達とは間違っても戦闘になって欲しくないのだろう。
『こちら国連軍アルタイル中隊指揮官機、サノトール・ペガッゾ大尉。こちらにシャドウミラーに敵対する意思はありません。国連軍上層部からの命令により、BETAの死体の処分に関して手伝う為に派遣されました』
20代前半、俺と同い年くらいの厳しく引き締まった表情を浮かべた白人の軍人が通信に映るや否や、そう告げてくる。
俺が言うのも何だが、大尉としては随分と若いな。いや、国連軍として派遣されてくる以上、それなりにエリートではあるんだろうが。
だが、だからと言ってその言葉をそのまま信用する事は出来ない。
「繰り返す、それ以上進んだ場合はシャドウミラーに対する敵対行為と見なして攻撃を開始する。……護衛部隊各機戦闘用意。アルタイル中隊がこれ以上こちらの戦域に進んでくるようであれば、攻撃を許可する。コーネリア、シロガネに残っているシャドウを率いて出撃準備。次の敵は国連軍になる可能性が高い」
「ほう」
ブリッジの中にある座席に座って様子を見ていたコーネリアが、俺の言葉に獰猛な笑みを浮かべて立ち上がる。
その様子が向こうからも見えたのだろう。サノトールと名乗った大尉は慌てたように口を開く。
『待って下さい! 国連軍にシャドウミラーと敵対する意思はありません! 至急攻撃の準備を停止して下さい!』
そう言いつつ、低空飛行をしながらこちらへと近づいてくるのは止めない。さすがに速度は落としているが。
「言った筈だ。現在この戦域は俺達シャドウミラーの管理下にある。お前達の前方3kmのラインを越えた時点で俺達シャドウミラーに対する敵対行動とみなさせて貰う。攻撃されたくなければ、動きを停止しろ」
『っ!? 全機、停止だ!』
シロガネの周囲を警戒していたメギロートやイルメヤが戦闘態勢に入ったのが分かったのだろう。慌てたようにサノトールがそう命令すると、F-15Cは動きを止めてその場に着地する
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