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IF物語 ベルセルク編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第七話 二パーセント
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ッヒが他人事のように答えるとオフレッサーが“フム”と頷いた。実際敵が速度を落とす気配は無い、少しずつ距離は縮まっている。

「こちらは陣形を変えている、包囲されるがそれでもか?」
「虚仮脅しぐらいにしか思いませんよ。何と言ってもこちらは全速で逃げています。罠なら速度を緩めて誘い込むだろうと思うはずです。そして積極的に追えば自分の後ろに増援が迫っているとこちらが判断すると思っている」

オフレッサーがまた“フム”と頷いた。不思議だな、この二人。互いに正面を見ながら話している。オフレッサーは腕組み、エーリッヒは頬杖。両者とも相手の顔を見て話そうという気は無いらしい。それでも会話が成り立っている。相性良いのか? リューネブルク中将も不思議そうに見ている。

「追い付かれるぞ」
「陣形が整うまで追い付かれなければ問題ありません。その後は誘い込んで半包囲します。最終的にはクレメンツ、ファーレンハイト艦隊が蓋をしてくれます。後はぐつぐつ煮込んで終わりです」
「なるほど、手順だけ聞くと美味そうだな」
オフレッサーが頷いた。この男なら本当に食いそうだ。

「敵の増援が迫っているという可能性は?」
「その可能性は有ります、ですが小さいでしょう。それならもっと早く仕掛けた筈です。……ところでオフレッサー閣下、私の頭の上から話しかけるのは止めて頂けませんか。見下ろされているようで不愉快です」
あ、また仏頂面になっている。なるほど、相性が良いわけでは無かったか。

「フム、俺は気にせんが卿が不愉快と言うなら考えなければならんな。……耳元で囁くというのはどうだ?」
溜息が聞こえた。
「……そのままで結構です、動かないで下さい」
思わず吹き出した。髭面のオフレッサーがエーリッヒの耳元で囁く? リューネブルク中将も吹き出している。それを見てオフレッサーが大声で笑い出した。

オペレータ達が驚いて俺達を見ている。戦闘中に笑い出したのだから無理もない。エーリッヒが顔を顰めるのが見えた。
「何を見ている! 各員職務を遂行せよ!」
エーリッヒの命令にオペレータ達が動き出した。相性は……、考えるのは止めよう……。



帝国暦 488年  5月 20日  シャンタウ星域  ファーレンハイト艦隊旗艦 ヴェルザンディ  アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト



「間もなく戦闘予定宙域です」
「参謀長、戦闘の推移によっては多少ズレが有るかもしれん。索敵部隊には予定宙域だけに留まらずその周辺も索敵対象であることを徹底させてくれ」
「はっ」
参謀長のブクステフーデ准将がオペレータに指示を出していく。その姿を見ながら俺はヴァレンシュタインとミュラーの事、そしてコルネリアス・ルッツの事を思った。

ヴァ
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