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IF物語 ベルセルク編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第一話 動乱の始まり
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「用など有りません。ただこうして話がしたかった。一緒に酒を飲みたかった。それだけです。明日にはブラウンシュバイクに戻りますので今日しか機会は無いのですよ」
ブラウンシュバイクに戻る、その言葉に元帥府の人間が顔を見合わせた。皆の表情が幾分硬い。しかしエーリッヒは気付かないように言葉を続けた。
「次に会えるのは何時になるか、或いはヴァルハラでという事も有るでしょう。私とアントンは生きているうちにナイトハルトに会いたかった。クレメンツ提督はメックリンガー提督と、ファーレンハイト提督はルッツ提督と。しかし個別に会えば要らぬ疑いを持たれますからね。こういう形で会う機会を作るしかなかったのです」
シンとした。もう直ぐエーリッヒ、アントンと戦う事になる、嫌でもその事が頭に入って来た。
「良く来たな、クレメンツ」
「ああ、卿と飲みたくてな、メックリンガー」
メックリンガー提督が声をかけるとクレメンツ提督が答えた。ファーレンハイト提督とルッツ提督が頷き合っている。そしてエーリッヒとアントンが俺に笑いかけてきた。困った奴だ。
「もう会えないかと思っていたぞ」
エーリッヒとアントンが顔を見合わせた。そしてこちらを見て“寂しかったか?”、“間に合って良かった”と言った。気が付けば笑っていた、しょうがない奴らだ。
飲み物が運ばれてきた。エーリッヒ達がグラスを取った。
「乾杯しましょうか?」
「良いですな、しかし何に乾杯します」
「そうですね、……我々皆の武運長久を祈って。如何です?」
エーリッヒとケスラー提督の遣り取りに皆が頷いた。今夜は楽しく時間を過ごせそうだ。
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