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英雄は誰がために立つ
Life2 不確かな日常
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 たった一文字で2人の疑問に返した。

 「ホントに忘れてるようだな・・」
 「私もイッセー君も、昔はよく遊んでもらっていたのに覚えてないの?確かシロ兄の事、シロ兄ちゃんって呼んでたはずだけど・・」

 その2人の言葉に唸りながら思い出そうとする一誠。

 「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・あっーーーーーーーーーーー!!!!??」

 如何やら思い出したらしい。士郎に向かって指をさす一誠。

 「でも如何して、イッセー君はシロ兄の事忘れてたの?シロ兄ちゃんって呼んで慕っていたのに?」
 「それは、あの時の俺は士郎さんの名前を知らなかったんだよ。だけど自分たちと同じくらいなのに髪の色が銀髪なんだろうけど、白髪に見えた髪の色に注目してシロ兄ちゃんって呼んでたんだ」

 士郎は、白では無く銀髪なんだけどなと突っ込もうとしたが、既に分かっている様なので心の中で制止を掛けた。

 そうして暫くすると、士郎が作った料理をすべて平らげた5人は、満足そうな笑みをしていた。

 「それじゃあ食器は俺が片づけるから、お前さんたちは好きにしててくれていいぞ?」
 「え!?そんな!せめて食器位洗いますよ!!」
 「別に良いって。それにお前さんたちは、何か目的をもって集まってたんだろ?そうだろう?一誠」
 「う、うっす・・」
 「なら俺に任せて、存分にやってて構わないぞ。話を聞かれたくないって言うなら、離れを使うといい。防音部屋でもあるしな」

 これ以上問答しても平行線のままではないかとゼノヴィアと匙は考えて、士郎の行為に甘える事にした。取りあえずその前にやるべきことは、目の前で押し問答している幼馴染同士だと言う、あの3人を止める事からだろうと愚考するのだった。


 −Interlude−


 士郎は食器を洗っていた。黙々と。そこに再び念話が届く。

 【・・・・―――――・・・――――・・――――――・・・・・・―――】
 「ん?ああ。弟分の一誠に妹分だったイリナさ。あいつらがどうかしたか?」
 【・・・・・・・・―――――――――――――――――・・・――――――――】
 「―――んなぁ事は百も承知だ。流石にあいつらだけを矢面に立たせるわけにはいかんだろ、兄貴分として。まあ、何時も通り変装はするが」
 【―――――――・・・・―――――・・・・・―――――――】
 「ああ、だから今回もお前は―――――ん?」

 士郎が感じ取ったのは、この周辺に張った結界に異常が起きた――――からでは無い。
 この屋敷の敷地内にも張ってある結界の反応で分かった事だが、如何やら離れでの話し合いは終わったのかこちらに向かって来ていた。

 「あっちは終わったようだから、お前も引っ込んでろ・・・って言うま
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