一、 これが僕の運命か
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「うぁーあ・・・」
大きなあくびとともに、矢沢一仁の一日が始まった。
しょぼしょぼする目をこすろうとした瞬間・・・
ガシャーン!カチャカチャ・・・カ・・・チャ
バクバクする心臓を落ち着かせ、音のした方向を見ると、ベッドの横にある窓ガラスが、半分ほど粉々になっていた。
カチャカチャ・・・
窓のサッシに乗ったガラスの破片が音をたてていた。
(何だよ、もう)
こんな日に限ってカーテンを全開にしていたので、ベッドにもガラスの破片が落ちてきていた。もちろん僕にもだが、その大半が布団にかかったので、不幸中の幸いということだ。もっとも、嬉しいことではないのだが。
カチャカチャ
音をたてているガラスの破片を見ると、小さな鳥がガラスにまみれた格好で横たわり、ピクピクと動いていた。今ごろ、三途の川が見えていそうだ。
どうやら、鳥が窓ガラスに勢いよく衝突して、そのせいで窓ガラスが割れたようだ。朝早くから迷惑なことだ。
「カズー、何があったのー?」
結構大きな音がしたらしく、二つ横の部屋から、母親の声が聞こえてきて、その後に騒がしい足音が近づいてきた。ちなみに、カズとは僕の愛称のことだ。母親の名前は矢沢香織だ。
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