第6話 Accelerating Turn 1
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「えっと……アオイ・カズトです。どうぞ、よろしくお願いします。」
次の日、俺は晴れてこの学園の生徒となった。クラスで初めての自己紹介というのは、やはり前世でも、今生でも緊張する。
チラリと、教室内を見渡すと、ひそひそと何かを話してる。
なんだ?俺をハブるための作戦会議か?
いいぜ、どんと来いだ。
そんな中に、昨日づけで友人になったアーサーが手を振ってくる。
よかった。常識人が同じクラスなら心強い。
その時は、本当にそう思ってたのだ。
この後すぐに、またひと騒動あると、全く知らずに………
昼休みになり、アーサーと昼食について話していると、
「こんにちは!」
「…………あっと…こんにちは…」
元気な女子生徒から話しかけられた。
明るい赤毛で(この学校赤毛流行ってるのか?)この学園初めての日本人だ。
「私は、ヒイラギ・カホ。一応このクラスの委員長やってるの。よろしくね。」
「あ、はい。よろしく。」
ここにも、どうやら常識人がいた。
だが、何と無く悟っていたのだ。
常識人に会えるのは、これが最後の一人だと。
閑話休題。
「あり得ねえ……和洋中なんでもありじゃねえか??しかもこれが全部タダだと??」
俺はこの学園の食堂のメニューに対して怒りの声をあげていた。
「まあ、私達は命がけで戦ってる訳だしね。これくらいは、優遇されてもバチは当たらないでしょ?」
ヒイラギがそう言う。
それはそれでとてもありがたいことだ。
因みに俺は苦学生。寮生になったことで、家賃は払わなくてよくなったので、バイトは辞めたが、これでこの学食がとんでもない金額だったらバイト再開という展開になるところだった。
だが、この食堂には気になるところが一つある。和洋中のランチよりも、混んでいるコーナーがあるのだ。
「ああ。あれはね、バーガークイーンって言って、有料だけど、どんなランチよりも人気があるわ……」
若さゆえに、と彼女は俺の疑問を解消してくれた。確かに、変に高級料理なんか食べても味なんかよく分からないし、日頃食べ慣れてる、ジャンクフードの方が……………
「接触禁止の女王だ??」
いい……え、サテライザー先輩?
声のした方を見ると、先ほどまでの人混みが綺麗に割れ、一つの道を作っていた。さながらガリバーのように。
そして、その先には、確かにサテライザー先輩がいた。
もう包帯も外れ、美しい顔が全て見える。
回復力すごいとか、俺は言えない。
だって人のこと言えないから……
「うっわぁ、怖いなぁブリジット先輩。」
ヒイラギがそう言っているが、俺にはどうもそうは見えなかった。
「どうぞ。ベーコンバーガーのセットです。」
店員さ
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