暁 〜小説投稿サイト〜
剣の世界で拳を振るう
SAOの終演
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が駄目なんだよ!」

「だまれぇ!!」

俺は足を八の字にして直立し、両腕を逆八の字に構える。
それに構わず走ってくる北見は、もう何も見えていないようだった。

「不動…砂塵暴!」

北見が射程距離内に入ったのを見計らい、師匠直伝のこの技を放つ。

「ぐぼぉあがぁああ!?!?」

北見の見た目には何ら外相はない。
しかし現実ではどうなのだろうか?

この技は衝撃を内部で爆発させる技で、師匠は空手会の禁じ手と言っていた。
北見のHPはレッドゾーン。それも数ミリしか残っていない。

「北見君…」

俺の隣にヒースクリフが立ち、未だ痛がる北見を見下ろす。

「北見君。君の敗けだ。これでゲームはクリアされる」

そう言うとヒースクリフはウインドウを開いて一つのボタンを押した。
すると北見の体が光る。

「私の権限を返してもらう。
北見君。君とは二度と会うことは無いだろう」

ヒースクリフは静かに剣を抜いた。
そして俺に目配せをして、俺はそれに答え、数歩さがる。

「去らばだ、北見君!」

ヒースクリフは剣を振りかざし、北見の頭部へと真っ直ぐに振り下ろした。
北見はポリゴンの欠片にもならず、まるでそこに体があるかのように息絶えた。

「……良かったのか?」

「……勿論だとも。さぁ、これでゲームはクリアだ。
今すぐ全プレイヤーをログアウトさせよう」

ヒースクリフは右手出はなく左手を振り、システムウインドウを開いた。
その色は青ではなく紫で、これがプレイヤーと管理者の違いなのかと思った。

「……よし。
時期、我々もログアウトする。
キリト君、アスナ君、クライン君、エギル君、そして拳士君…向こうで会おう」

「ちょっと待て!何で俺だけリアルネームなんd………!」

最後まで言い切れず、俺の…俺達の姿は光に包まれてその場から消えた。
最後にみたヒースクリフの顔は、とても暖かな顔をしていた。














「ん………ふぅ…」

「拳ちゃん!」

目が覚める。
何時かの薬品の匂いと清潔感のある病室。

「ただいま母さん。
あれ?研究所にいたんじゃ…」

「また長くなると思って病院に搬送したのよ。
それで、起きたって事は…」

「ああ、クリアしたよ。
多分茅場さんも起きてる」

「…そう。よかったわ」

母さんはそう言うと携帯を取りだし、何処かへと掛け始めた。
俺は着替えを始めて一息つく。

兎に角これでSAOは終わったと見て良いだろう。
だが恐らくアスナを含んだ300のプレイヤーは戻ってない。
…フェアリィ・ダンス……か。
行くしかないな。

「拳ちゃん!茅場主任のところへ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ