第六章 正義の在り処編
第二百一話 『ヴォルフ・イェーガーの真の目的』
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
獣一体が士郎目がけて飛びかかってきた。
それを士郎はとっさに干将・莫耶を投影して受け止める。
だが、
「ぐっ!?」
パワー負けしているのかどんどんと後方へと追いやられていく士郎の姿に一同はすぐに魔法や攻撃をかまして黒い獣を葬った。
それでヴォルフ・イェーガーは「どうだね………?」と言ってくる。
それで嗾けられた士郎本人も含めて全員はヴォルフ・イェーガーが黒い獣を制御化に置いていることを悟る。
「さて、もう一度問おう。シホ・E・S・高町………私に着いて来い。そうすればその間だけでもこいつらの暴走はさせないことを保証しよう」
「くっ………ッ!」
それでシホは悔しいのか拳をギリギリと握りながらも、
「………わかったわ。ヴォルフ・イェーガー、本当に私がついていけばこいつらは暴走させないのね?」
「約束しよう」
「それなら、いくわ」
「シホッ!?」
「シホさん!?」
「奏者!?」
みんながシホの苦渋の決断に驚く。
「シホちゃん! みんなで倒せばなんとかなるよ! こいつらの核を潰せば………ッ!」
「そうです! だからあの男に着いていく必要はありません!」
みんながみんな、シホを呼び止める。
しかしシホは首を振り、
「ダメよ………。見たでしょう? たった一体の黒い獣に士郎がパワー負けしている光景を。そんなものが今も増殖し続けている。すでに数はわからないほど膨れ上がっているわ。こんなものが全部暴走したらたとえサーヴァントであるネロ達の力があっても多勢に無勢。だから私はいくわ」
「でもッ!」
スバルがそう叫ぶ。
そんなスバルの頭に手を乗せて笑みを浮かべながらシホは、
「大丈夫よ。少なくとも殺されることはないと思うから。だからみんなはもしもの事があったら私を抜きにしてあの黒い獣を倒して……士郎、いざって時は固有結界で殲滅してね?」
『………ッ!』
「わかった……」
全員がシホの決意に仕方なく従うしかなかった。
そこでネロが声を上げる。
「奏者よ! なにかあったらすぐに令呪を使って余を呼ぶのだぞ! 余がいれば奏者は大丈夫なのだからな!!」
「ええ、ネロ」
「では行くとしようか」
「………ええ」
それでシホはヴォルフ・イェーガーの近くに寄ると地面に転移のための魔法陣が浮かび上がり、シホとヴォルフ・イェーガーはその場から姿を消した。
◆◇―――――――――◇◆
………そしてシホとヴォルフ・イェーガーが転移した場所はどこか薄暗い洞窟の中のようであった。
「ここは……?」
「私の研究施設だよ。さて、着いてきたまえ」
「わかったわ」
それでシホは警戒をしながらもヴォルフ・イェーガーの後を着いていく。
そして到着した場所はま
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ