暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Online 月に閃く魔剣士の刃
5 死染めの街
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
見据えたのは言うまでもない。
 騎士は手に持っていた兜をその場に放り落とすと、

「生涯無敗を誇ったはずの俺だったが...。流石に上には上がいるものなのだな。」

 自嘲気味に笑いながら言った。

「あの剣はくれてやる。俺の騎士としての最期の誇りだったが...。お前に受け取られるのならば本望だ。」
「遺す言葉があれば聞かせろ」

 剣士は腰に左手の円月刃を収めるとそう聞いた。

「・・・最期に貴様と闘えた事に心から感謝し、誇りに思う」

 そう言ってふっと笑うと、騎士は眼を閉じた。

「俺もお前に敬意を表し、この言葉を贈らせてもらう。...敵ながら見事だった。」

 噛み締めるようにそう言い放つと長剣を振り下ろした。その一撃が騎士を斬り伏せる。
 鎧に包まれたその体はポリゴンの欠片となって散っていった。

長剣を納めると地面に突き立ったままの剣を抜いた。
 吸い込まれるように美しく、スラリと伸びた直剣を鞘に納めインベントリにしまう。
 と、クエストの完了通知が視界に飛び込んだ

 空を覆っていた闇が晴れ、日の光が差し込める

「第25層【サンフィオール】、開放完了(リベレート)

 夜明けとともに輝く太陽を眺めながら、独りそう呟いた。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ