第六章 正義の在り処編
第二百話 『男達の壮絶なる戦い』
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の鱗が浮かび、鋭い爪と牙を生やした姿へと変身するという。
そんな言い伝えを具現化した男がジグルド・ブリュンヒルデなのだ。
この姿になった後に残るのは倒された敵の姿だけ……。
ゼストもこの倒されたものの一覧に収まる男なのか……?
この二人の勝負は今始まろうとしている。
先に動いたのはジグルドであった。
その翼から発せられる魔力をバネに一気にゼストとの間合いを詰める。
そのスピードは常人が出せるものでは決してない。
だがそんなスピードを出していても、
「ぬんっ!」
ガキッ!
「ッ!?」
「まだ、見えるぞ?」
なんとゼストはその動体視力と反射神経だけでジグルドの最速の横薙ぎからの切り付けを槍を盾にすることで受け止めてしまったのだ。
そんなゼストにジグルドは一瞬思考を停止させたが即座に槍を弾き後方へと下がり一言。
「………まさか、私のトップギアのスピードによる斬撃を受け止められるとは思っていませんでしたよ。さすがストライカー級の魔導師ですね」
「なに………俺とてただでこの命を差し出すわけにはいかないからな。………帰りを待っていてくれるものがいる。俺を必要としてくれる友がいる」
ゼストの頭に思い浮かべられるのはルーテシアやアギト、そして自身を慕ってくれる戦闘機人の子達。
そして長年の友であるレジアス。
この思いがある限りもう二度とゼストは敗北はしないと誓っている。
もちろんそんな恥ずかしいことは寡黙なゼストは語らないが今現在はアギトがユニゾンしているために脳内の考えが結構だだもれ状態だったりしているために、
『旦那〜………あたしは嬉しいよ! 旦那がそんなにあたしやルールーのことを大切に思っていたなんてー………』
中でいやんいやんと体を動かしているアギトの存在をあえてゼストは無視した。
そう、顔には出さないでおくべきだ。
俺は寡黙なのだからな……。
そんなどうでもいい一幕があったが、ゼストの「アギト、いくぞ」という声とともにアギトが「おう!」と言って、
『一気に行くぜー! 旦那、受け取りな! 炎熱加速!!』
瞬間、ゼストの槍に炎が宿る。
そして槍を構えて、
「はぁあああああーーーーーッ!!」
裂帛の叫びとともにゼストはジグルドへと向かって駆けていく。
そのスピードはドラゴンフォーム状態でのジグルドにも負けていない。
ジグルドも負けじとアスカロンを構えて、
「負けられないのだよ! おおおおおーーー!!」
ジグルドも負けじと同じくらいの気合のこもった叫びを上げてゼストに向かって高速で駆け抜ける。
そして互いの武器が交差する。
瞬間、金属がかち合う凄まじい音がそこら中に響き渡る。
ギギギッ!とジグルドのアスカロンとゼストの槍はつばぜり合
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