第一章
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いますが」
「和尚殿は誤魔化せぬ」
笑って言う十兵衛だった。
「心の眼で見ておられるからな」
「そして父上も」
「父上も同じよ」
二人の父である柳生宗矩もというのだ。
「心の眼があるからのう」
「それで、ですな」
「あと上様はご存知じゃ」
将軍である徳川家光もというのだ。
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