第三章
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り考えることなく答えた。
「橘さんがそう言うのなら」
「そう、よかった」
「よかったの」
「うん、よかったわ」
なぜか言葉の調子が変わっているように思えた。
「私も。覚悟を決めていたから」
「そうだよね、デートってはじめてだけれど」
恵一はここでもあまり考えないまま弥生に答えた。
「覚悟がいるよね、何をするにもね」
「そうよね、本当に」
やはり声の色が変わっていた。今度は恵一も流石に気付いた。それで彼女に尋ねた。
「何かあったの?」
「なにもないわ」
しかし彼女は言う。
「安心して」
「うん、じゃあ」
「行きましょう」
弥生がクレープを食べ終えた。すると彼女はすっとベンチを立つのだった。
「そこにね」
「うん」
やはり何か様子がおかしい弥生に戸惑いながら頷く。頷いて彼女について行くとそこは。何とホテル街だった。左右に得も言われぬ派手な看板が見える。それだけではなくホテルの建物も。お城があったり様々だ。明らかにこれまでのデートとは違う異様な場所だった。
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