第六章 正義の在り処編
第百九十九話 『大混戦』
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得を見ていたティアナはヴァイスの言葉に少しずつ惹かれていた。
友達でも仲間でもないこの感情はいったい何だろう……?と。こんな戦いの中だというのに胸がドキドキする。
でも、今はこの気持ちは言わないでおくことにした。
そう、せっかくヴァイスが説得をしてくれたのだ。
このチャンスを有効に使わせてもらわないと!
「兄さん……あたしのもとへ戻ってきてください。そしてやり直そう? また二人で……」
「ティアナ……すまない」
それでティーダは握っているミラージュファングを地面へと落とし、その場で膝をつき涙を流す。
そう、ティーダはヴァイスとティアナの説得で戦わずして降伏したのだ。
それで「一旦落着、かな……?」とスバルは思った。
しかし、リオンだけは五秒先の最悪の未来を予知した。
「ッ! みんな、すぐにティーダさんを守って!」
「えっ………?」
「早く!!」
リオンの必死の叫びに即座にティーダを囲むように四人が構える。
瞬間、ティーダに向かってナイフが向かってきていたのだ。
「これって、アサシンのナイフ!? どうしてティーダさんを!!」
スバルが叫ぶ。
それに対してリオンは冷静な顔になりながらも、
「私はさっきティーダさんが五秒先にはアサシンのナイフで貫かれるのを未来視した……。きっと戦わないものは不要だと切り捨てられたんだと思う!」
「そんな……!」
「だから! ティーダさんは決して死なせないように私がナイフの軌道を予知する! 乗り切ろう、みんな!」
『おう!』
それでスバル達は気配遮断で攻撃されるまで居場所を感知できないアサシンのナイフを徹底的にリオンの予知能力で払い落とすことを繰り返すことになった。
そしてまた違う場所では、
「いくぞ! 獅堂陸曹!!」
「こい! シグナム!!」
この場では先日の蒸し返しのような光景であるシグナムと凰華の二人がお互いの信念をかけて剣を重ねあっていた。
そんな二人の戦いの様子を残りの魔導師達と戦っていて時折飛んでくるアサシンのナイフを撃ち落としながら第三者視点で見ているという高等テクを駆使しているヴィータはというと、
「なんだ……? バトルジャンキーが二人いるな?」
と呟いていた。
そしてエリオとキャロ、ロボとセイラの二人の戦いも二対二のコンビでの戦いにもつれ込んでいた。
エリオがキャロの操るフリードの体に乗って、キャロもエリオの後ろでブーストに専念している。
「いくよ、ロボ君!」
「来い! エリオ!」
「若! 援護します!」
フリードが急加速してエリオはその勢いのままにロボへとストラーダを構える。
セイラの糸が迫ってくるが盾形態ではないのでフリードのブラストフレアでな
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