第六章 正義の在り処編
第百九十九話 『大混戦』
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「ゼスト・グランガイツ、だと……?」
ジグルドは驚愕の表情をする。
そう、ゼストは今現在は海上隔離施設で戦闘機人やルーテシアとともに過ごしているはずなのだ。
ここにいるわけがない。
しかし、今こうしてゼストはここにいる。
「ゼスト……。なぜお前がここにいるのだ……?」
「あたしもいるぜ!」
ゼストの肩にはアギトもいた。
しかしそんなことよりもゼストがここにいることが不思議でならなかったレジアスはそうゼストに向かって聞く。
それに対してゼストは、
「八神二佐が手を回してくれたのだ。そう、昨日の夜の事だった……」
◆◇―――――――――◇◆
シホがレジアスのところへと向かっていた時の事だった。
海上隔離施設にははやてがやってきていた。
そして面会室で、
「ゼストさん、お久しぶりです」
「ああ、八神二佐。久しいな」
「はい。それで今回私が来たのには理由がありまして」
「今起きている事件のことか……? ニュースに関しては制限されていないので聞いているぞ」
「そうなんです。それでレジアスさんが命の危機にさらされるかもしれないんです」
「なんだと? 詳しく聞かせてくれ」
「はい」
そしてはやてはジグルドが起こしたクーデターについてゼストに詳しく教えた。
それも見越してはやてはある提案をする。
「今、地上部隊の魔導師はもろもろ各地の守りで人手不足です。海の方でもまだ動くには時間がかかるそうで明日の午後過ぎにならないと本局の魔導師隊は来れないそうなんです。ですからゼストさん。あなたの力を貸してくれませんか……?」
「無論、貸せるものなら貸し出そう。しかし、俺は現在はこの通り獄中生活だ。なのに、大丈夫なのか……?」
「そこは問題ありません。カリム……?」
『はい』
そこに聖王教会のカリムがモニター越しに姿を現した。
『ゼストさん。あなたを私の権限で仮出所の形で解放します。ですからどうかレジアス中将を助けてやってください。かつてストライカー級の魔導師であったあなたなら申し分ありませんから』
「すまない……恩に着る」
カリムがここぞという時に権力という力を行使してゼストの仮出所を許可したのだ。
これでゼストは一時的にだが外に出れる。
そんな時に、どこに隠れていたのか突然小さい花火が上がりゼストの肩の上にアギトの姿が現れる。
「旦那が出るっていうならあたしもでるぜ!」
「あー、アギト。ちっぱい花火やと思ったらやっぱりいたんか」
「おう、八神隊長! 旦那だけじゃ不安だからユニゾンできるあたしもいた方が百人力だろ?」
「アギト……。俺にとって最後になるかもしれない戦い、力を貸してくれるか?」
「あたぼうよ! 旦那はルールーの
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