暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
追憶の惨劇と契り篇
クリスマス特別編 聖夜の約束
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肩と肩が当たるくらいの距離で座る八人の中高生たちだ。
 それにしてもこの状況はいかがなものなのだろうか。古城の妹である暁凪沙がせっせと料理を小皿に分けている。姫柊雪菜はその手伝いをしており、叶瀬夏音は逢崎友妃と楽しそうに喋っている。藍羽浅葱は凪沙が持ってくれた料理を食べている。その女性陣の全員がサンタのコスプレをしているのだ。
 しかもその全員がミニスカサンタという男子にはたまらない衣装なんです。夏音に訊いてみたところどうやら凪沙が全部用意したようだ。

(……凪沙様ありがとうございます)

 正直な話これだけの美少女たちのサンタコスプレに囲まれてクリスマスパーティーを行えるというのはとてつもなく幸せなことなんだろう。こんなこと学校の男子に知られれば、謎の暁古城、緒河彩斗を呪う会がまた本格的に動き出すだろうな。
 そんな呪いをしたとしても吸血鬼を殺すことなんてできないけどね。

「いやー、それにしても幸せだな」

 気持ち悪いくらいに頬を緩ませた矢瀬基樹が料理を口に運びながら呟いた。

「まぁな。あと言いたいことはわかるがそれ以上は言わないほうがいいからな」

 一応彩斗は釘を打っておく。この男は話をややこしくする天才だからな。
 こんな矢瀬が第四真祖の本当の監視役なんて認めたくないものだな。彼はいつものようにヘッドホンを首にぶら下げており、監視の準備は満タンのようだ。
 そのまま料理を食べたり、くだらない話をしたりなどとしているうちに会もいよいよ終盤になってきた。

「それじゃあ、みんなお待ちかねのプレゼント交換の時間だよー」

 凪沙の掛け声でプレゼント交換の時間となった。その言葉を聞いた彩斗と古城は一瞬互いの顔色を伺う。

「どうしたの、彩斗君? 顔色あんまよくないけど」

「先輩も大丈夫ですか?」

 雪菜と友妃は瞬時に彩斗たちの顔色が悪いことに気づいた。さすがほぼ毎日と言っていいほど一緒にいるだけのことはある。

「ああ、なんでもないよな、古城」

「おう。大丈夫だ」

 さすがに彩斗と古城がやったことがバレればこの二人は黙っていないだろうからな。

「彩斗君も古城君も緊張してるの? それだったら最初は古城君に出してもらおうかな。変なもの出してきたら凪沙はいらないからね」

 いつもの早口な口調で彼女は言う。

「そんなに期待できるようなもんじゃないからな。あと金銭的な問題で俺と彩斗からのプレゼントになったからな」

 彩斗と古城は立ち上がって部屋の片隅に置いていた赤色の紙袋をそれぞれに渡していく。
 まず初めに開けたのは凪沙だった。

「うわぁ、綺麗。これネックレスでしょ。こんな高そうなのどうしたの?」

 凪沙は皆に見せるように取り出した。広げら
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