暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
追憶の惨劇と契り篇
クリスマス特別編 聖夜の約束
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妃は隣まで歩んでくる。
店内には在り来たりなクリスマスのBGMが流れている。それを聞きながら二人は買い物をすませていくのだった。
「このぐらい買えばさすがに足りるだろ」
「いっぱい買ったからね」
買い物を終えた彩斗と友妃の両手にはパンパンに膨れ上がったビニール袋を二個づつ持っている状態だった。ずっしりと腕にのしかかってくる重さにすぐにでも離してやりたいレベルだ。
「残るはケーキだね」
「そういえばそんなこと最初に言ってたな」
さらに重くなった足でデパート内の二階に設けられたケーキ屋へと足を運んだ。
店に入るや否や彩斗は男子には入りにくい独特な雰囲気が嫌になってくる。今は友妃と一緒にいるおかげでクリスマスにケーキを買いにきたカップルに見えなくもない。全く釣り合っていないカップルだけどな。
そもそもケーキ屋など貧乏学生である彩斗には基本無縁の場所だ。ケーキはパーティーなどといった特別な日にしか食べないものだ。それに下手したら買うよりも作った方が安い。
ショーケースの中には様々なケーキが並んでいる。そのどれもが四〇〇から六〇〇くらいの値段の札が置かれている。ワンホールともなると三千円くらいの値段はする。
やはり貧乏学生が手軽に手を出せるような値段ではなかった。だが、今回は凪沙からの支援があるおかげでワンホールにも手が届くくらいには財布が潤っている。
「すみません。このホールのケーキください」
友妃が指差し言うとパティシエと思われる格好をした二十代前半の女性が調理場から現れた。
女性は友妃が指差したケーキを取り出して赤、緑、白の色で目立ついかにもクリスマスっぽい箱の中に入れていく。
「彼氏さんとクリスマスパーティーですか?」
代金を支払う友妃に女性は見事なまでの営業スマイルを向けて訊いてくる。
「ち、違います。これは学校のみんなとのパーティー用ですし、彼氏じゃないですよ!」
友妃はあからさまに頬を紅潮させている。
そこまで全力で否定されるとさすがに傷つくな。
彩斗は友妃の横まで移動し、ショーケースの中を指差す。
「あとこのケーキも追加でお願いします」
女性は今だに笑顔を崩さずに彩斗が指差したケーキを取り出し、同じ箱の中へと入れようとする。
「すみません。別の箱に入れてもらえますか? あとロウソクをつけてください」
少し疑問を持ったような表情を見せる女性だったが彩斗の要望通りにしてくれる。
追加のケーキ分の代金を財布から取り出して清算をすませる。
ありがとうございました、という声を背に彩斗と友妃は店を後にする。
「ねえ、彩斗君。さっき買ったケーキって誰の分なの?」
「あ、ああ……まぁ、俺が一人
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