マブラヴ
0846話
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よく見れば、既に要塞級の姿は既に1匹も残っておらず、ここ暫くはレーザーが飛んでくる様子もないところを見ると、重光線級にしても既に全てが片付いているのだろう。
となると、残っているのは最も数が多い中衛のみだが、その中衛にしても主戦力でもある要撃級の数が加速度的に減っていっており、既に殲滅は時間の問題だ。
「ファントム!」
腹部拡散ビーム砲で小型種を纏めて殲滅しつつ、ファントム48基を再び発射。小型種のみに狙いを定めつつ、ビームを連射しながら戦場中を飛び回る。
戦車級、闘士級、兵士級。既に敵に残っているのはこの3種類くらいであり、その3種類にしても……ちぃっ!
まるで俺がファントムを放ったタイミングに合わせたかのように、残っている3種類の小型種、そしてもう殆ど残っていない、数少ない要撃級が攻撃を止めてニヴルヘイムの方……より正確には、少しニヴルヘイムからずれている方へと向かって進み始める。
全く慌てた様子が無く淡々としている為、撤退というよりは転進とでも表現した方がいいようなその様子は、ある意味でBETAならではなのだろう。
だが……それでも、ニヴルヘイムの方に向かったのも不味ければ、そもそも戦力の半分以上がすり減ってから撤退するというのも甘いと言うべきだ。
あるいは俺達シャドウミラーというイレギュラーな存在があったからこそかもしれないが、それでも遅い事には変わり無い。
「マリュー、エザリア、コーネリア、BETAが撤退を始めた! 撤退方向はニヴルヘイムの左方向5km程の距離だ。BETAの進路上にシャドウを緊急展開! その後メギロートで左右から包囲して逃がすな。イルメヤはBETAの背後から攻撃だ」
『了解』
シロガネ艦長、ニヴルヘイム指揮官、実働班隊長の3人が素早く返事をし、その言葉通りの陣形を構築していく。
まずは空を飛ぶという圧倒的な機動力を持っているシャドウがBETAの進行方向に急速に集まっていき、同様に飛行可能なメギロートが左右からBETA群を挟み込むように展開。そして背後からはビームガトリング砲を撃ちながらBETAの背を追っていくイルメヤ。
勿論どんなに緻密な包囲網を築いても、BETAの数はまだ5万以上は残っている。……何しろ突撃級と要塞級、そして対空攻撃が可能な光線級と重光線級は全てを殺したが、要撃級はまだ多少残っているし、何よりも小型種でもある戦車級、闘士級、兵士級は小型種であるだけに、どうしても生き残っている確率が高い。
そうなれば、当然包囲網の隙間から抜き出すBETAは少なからず出る。
だが、そこに対応するのはシャドウミラーで最も数の多いメギロートだ。
撤退するBETA群の両翼を固めても、まだ動かせる機数はそれなりの数がいる。
それら余裕のあるメギロートが包囲網から
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