マブラヴ
0846話
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ねられていった機体だ。そして宇宙、空中、地上と水中以外のあらゆる場所での活動が可能な汎用性や、何百年、何千年と戦闘を繰り返してきた事で高い性能を持つに至ったAI、そして何よりも無人機であるという理由により、延々と生産され続けてきた機種でもある。
SEED世界、ギアス世界、マクロス世界といった世界に多くの数が派遣されているが、それでも尚、ホワイトスターには大量に存在しており、シャドウミラーの変わらぬ主戦力として常に前線に存在していた。
「さて、この様子だと既にアラビア半島の防衛は確実だな。となると、問題はやっぱり小型種の生き残りの殲滅。それと……」
映像モニタに映し出されているのは、国連軍を始めとしたこの世界の軍隊だ。
ニヴルヘイムの出現に混乱をもたらしたものの、今はすっかり立ち直って……より正確には、こうして外から見る限りでは混乱しているようには見えない。
恐らく今頃は、必死でこっちのデータを取っているのだろう。
それが活かされるのは、果たして俺達に対しての友好か、敵対か。
……まぁ、普通に考えれば表向きは友好だろうな。何しろ今の俺達はアラビア半島をBETAから救った正義の味方だ。
ただ、腹の底までそれを信じている者はまずいない。
どうやって俺達から利益を得るのかを、各国の政治家や軍上層部では考えているのだろう。
今日の国連総会でも、俺達という存在を認めつつ、それでも実力については疑っている国が多かった筈だ。映像で見た、見ていないにも関わらず、な。
本当の意味で俺達の実力を知っていたのは、その身で体験したオーストラリアに手駒を使ってゲートを襲わせたアメリカってところか。
だからこそ、アメリカの大統領でもあるビルがわざわざ俺達を出迎えたんだろうし。
そんな風に思っていると、まるでタイミングを見計らっていたかのようにシロガネのマリューから通信が入る。
『アクセル、国連軍からニヴルヘイムについての問い合わせが来ているわよ?』
「国連軍? あそこにいる国連軍か?」
『ええ。ただ、向こうもどちらかと言えばニューヨークの方から言われてって感じだと思うけど。少なくても、フレイヤを使った時のように高圧的じゃないわね』
「そう、だな」
ヒュドラから18門のビーム砲を掃射してBETAの数を減らしながら考える。
既にニヴルヘイムを見せてしまった以上、不必要なまでに隠さなくてもいい。いや、寧ろ隠せば隠しただけ向こうに不信を抱かせる、か。
「俺達シャドウミラーの所有している機動要塞だとだけ伝えておいてくれ」
『分かったわ。……それで、そろそろBETAの数がかなり減ってきたけど、目的は殲滅でいいのよね? 1匹も逃さずに』
「ああ。それで頼む」
短くそれだけ言葉を交わし、通信を終了する。
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