暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
フェアリィ・ダンス編 哀しみを背負った男達
記憶の一部と力の意義と動き出す目的
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「もし君が仮面ライダーの魂を本当に継いでいるなら、誰かの為に走って。愛する人の為に。誰かの為に走る。それが、仮面ライダーだから」

「おぅ、早くいくぞ!!」

乾さんの言葉に剣崎さんがバイクに跨り、僕に背を向けた。

「剣崎さん」

僕の言葉に、剣崎さんが振り向く。

「始さんは・・・始さんは人間らしく、人間達の中で生きてます!!」

剣崎は微笑み、ヘルメットのバイザーを降ろす。そして二人は、僕の中から去っていた。

僕が今したいこと・・・アルゴさんを救う事。アルゴさんに会いたいな。アルゴさん・・・。

今・・・行くよ。力を貸してくれるかわからないけど。皆と、一緒に。



 森


リーファが目を覚ますと、そこにはたき火がついていて響鬼が木を放り込んでいた。

「お、目が覚めたか。始」

始が温かいスープを持ってくる。スープの入った器とスプーンを渡されたリーファは、静かにそれをすすった。

「そうだ、真起こせ!次の見張り、アイツだろ?」

ああ、と始がすぐ近くの洞窟へと歩いていく。

「あの・・・」

リーファは響鬼に話しかけた。ん?と響鬼がリーファの方を向く。

「助けて下さって、ありがとうございました」

「いやいや、お礼なら、そこで寝てるユキに言ってあげてくれ」

響鬼が指を差した方向には、少年が寝ていた。寝返りを打った少年の顔が見えた。

「あ、あの人・・・」

リーファは過去のことを思い出していた。確か、学校の帰り道で不良に絡まれて、その時に助けてくれた人だ。

「ん?知ってるのか?」

響鬼が疑問を投げかけると、真が来た。

「おっ、来たねぇ。じゃっ、俺、寝るから」

そう言った響鬼は、すたすたと洞窟の方へと去って行った。

「・・・・目が覚めたか」

「あ、はい。おかげさまで」

リーファの言葉に、真がほほ笑んだ。リーファは少し驚いたが、すぐに元へと戻る。

「あの・・・」

「なんだ?」

「貴方たちは、何者なんですか?」

「・・・・ユキを助けに来た、仮面ライダー・・・としか言えない」

「仮面ライダー・・・?ってなんですか?」

「俺があの姿になる、響鬼も鬼みたいな感じになっていただろう?あの状態のことを仮面ライダーと言う」

「へぇ・・・」

真は静かに薪をくべる。

「あの・・・どうしたら、そんなに強くなれるんですか?」

突然の言葉に、真は少し黙ってから口を開いた。

「・・・・なぜ力が欲しい」

真の問いにリーファが答える。

「今日負けたこともあるし・・・。私には、兄がいるんです」

「兄は、ソードアート・オンラインというデスゲームで、好きな人と結ば
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