第1章 旧校舎のディアボロス〜停止教室のヴァンパイア
Life1 異世界にて
[5/8]
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
が出現したかと思えば、鳩尾に抉りこむように謎の人物の右腕が深く刺さった。
八極拳が一、沖捶
腰に構え、体を横に向け乍ら放つ威力重視の突き技。
しかも、謎の人物は魔力で強化している為、ライザーは悶絶するだけに留まらず、突き技の衝撃により大きく吹き飛んだ。
ただ、今のは魔力で強化した沖捶だけのため、宙に吹き飛びはしたもの直に再生された。
「――――ぐっふ、いい気になりなっ!?」
『ふん!』
「ごぅはぁああ!!?」
またもやライザーの眼前に現れた謎の人物は、宙に浮いたまま再度鳩尾に突き技を繰り出した。但し掌を広げたままで。
八極拳が一、川掌
沖捶の掌版だ。
またもすぐに回復したものの、突き技の勢いで地面に叩き付けられるライザー。
「がふぐっ!?―――――おっのれぇ!このままでは済まさんぞぉおお!?」
叩き付けられはしたものの、連続でコケにされたライザーは怒気を孕んだまま上を見上げるとそこには、何所から出したのか謎の人物よりも大きい大鎌を持っていた。
そしてライザーはその大鎌を見た瞬間に直感から理解した。あの鎌は悪魔にとって不吉の象徴の様な物であり自分たちの様な不死の一族にとっては忌むべきものだと。
彼の頭の中では警鐘が喧しいほどに鳴り響いていた。
故にライザーの行動は逃げであった。その判断は正しい。この謎の人物の携えている大鎌は、夜の女神ニュクスの使徒の武器《タナトスの大鎌》である。
この大鎌は、悪魔にも効きはするがそれ以上に、不死の存在に対して絶大な効果を発揮する。
しかし、ライザーは無駄にプライドが高かったために、判断をほんの一瞬だけ遅れて動いたために、死神の斬撃に捕えられた。
『ふっ!』
「ぐぅああ!!?」
背を見せて逃げようとしたために、大鎌の切っ先がライザーの背中を捕えて切り裂いた。
その衝撃により倒れるライザーは直も逃げようとするが、あまりの背中の痛みにより立つこともままならずに腕で這って逃げようとする。だが。
「ひぃ、ふぅ、ぐっ!?」
『鬼ごっこは此処までだ。不死鳥一族の三男よ』
謎の人物に足を踏まれて、それ以上這い進むことが出来なかったライザー。
「くっそがぁあああ!!?」
せめてものの攻撃にと、上半身だけ後ろへ向きながらライザーは炎の一線を後ろに放つ。
しかし、それをいつの間にかに所持していたのか、大鎌とは逆の手に金色の錫杖の先に槍の様な刃が付いている杖があり、ライザーの放つ炎を掻き消し――――いや吸収した。
「なぁあああ!?」
意表を突く攻撃を防がれて、驚きとともに絶望するライザー。
『さて』
そのまま容赦なく、タナトスの大鎌でライザーの全
[1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ