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ソードアート・オンライン-ゲーム嫌いの少女冒険譚-
アインクラッド編
己が持つ武器の意味
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トのやつこんなスキル持っていたんだぜ? これはちょっと聞いてみたくもなるだろ?」
「まぁまぁ、その辺で止めておいたら? キリト君も好き好んで隠していた訳じゃないと思うから。」
向こうに戻るときにも、まだキリトへの質問やらなんやらが続いていたようだ。私だって気になるのだから。思い出せば私以外の人は、あの場でゼノと初めて出会ったはず。そして先に紹介していなかったのを思い出したのかゼノがキリトたちに自己紹介を始めた。
「そうだ、そういやまだあんさん達には紹介が遅れてしもうたな。俺はゼノ。レミーの保護者役や。」
「え?」
「嘘…」
「マジかよ…」
思わず、私も耳を疑った。
「ち…違うから! ゼノは…その何も知らなかった私に教えてくれたの! お父さん!……じゃなくって先生。先生なの!」
そう言って私は否定した……が、私は墓穴を掘ることになった。ああ、顔が赤くなるくらい恥ずかしい……
「まぁ、そういうところもあって良いんじゃないか? 今まではちょっと硬いというか、何か壁みたいなものがあるように感じたからな。」
「そう思われていたみたいやで、レミー。またそんなことになってたんやな。愛想は悪い訳じゃないけど壁作ってるんやな。」
「別に好きでやっているわけじゃないわよ……普段はこうじゃないんだけどなんか……なんか癖なのよ。」
これが現実と
仮想
(
ゲーム
)
との違いだからだろうか?どうせこの先に繋がるものでもないと、どこか思っていたところもあるのかもしれない。
「まっ、そないなことはもうこの辺にして帰ろうや。それでレミー、久しぶりに会えたんや。今日は色々と付き合えよ?」
そうしてゼノさんから誘われた。久しぶりに会えたし私も面と面で話したいことは山ほどある。だから、この誘いに乗らないわけはない。
「ったくもう……久しぶりだから嬉しいのは分かったから。ね? この後は一緒にいるから。」
「ホンマか? なら都合ええわ。この後は仰山話したいこともあるしな。ほな、皆さんお先に失礼しますー。」
「じゃあ、キリト、アスナ、クラインさん。またね。」
そうして私とゼノは主街区へと戻った。その時に聞こえた、「あいつら……出来ているのか?」との声が聞こえたような……気がした。
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