第六章 正義の在り処編
第百九十八話 『圧倒的な力。抗うのはさらに異形の力』
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ーの申し出にジグルドはもちろん聞いていた全員が驚きの表情をする。
どうしてシホをヴォルフ・イェーガーは必要としているのか? そしてなんの用があるというのか?
それはヴォルフ・イェーガーにしかわからない。
「シホをそう簡単に差し出しはしませんよ、ヴォルフ・イェーガー!」
「そうだ! 奏者は余のマスターだ! みごと守ってみせよう!」
アルトリアとネロがいまだ姿を現さないヴォルフ・イェーガーに向かって叫ぶ。
それに対してヴォルフ・イェーガーの返答はというと、
《よかろう。しかし、シホ・E・S・高町は必ず私のもとに来ることになる》
「私があなたのもとに……? 悪い冗談ね。何を根拠にそんなことを言うのか聞かせてもらってもいいかしら……?」
今度はシホ本人がヴォルフ・イェーガーに問いかける。
その理由を話せという意味を込めて。
《ふふふ……こう言えばわかるか? 私はシルビア・アインツベルンの一族のものだ、とね……》
「なっ!?」
そうヴォルフ・イェーガーは言った。
シルビア……いや、この世界のアインツベルンの一族はシルビアを残してはるか昔のベルカ時代に滅びているはず……。
なのにヴォルフ・イェーガーはその一族だといった。
なにか重要なことを聞けそうなことである。
しかし……、
「だからと言って、そうやすやすとあなたのもとへは行かないわよ!」
《……まぁ、言いだろう。来なければ強制的に連れていくのもありだからな。また思念通話をする》
そう言ってヴォルフ・イェーガーの思念通話は聞こえなくなった。
と、同時に機動六課の周囲になにやらわらわらと気配が感じられるようになる。
「奏者よ! 注意せよ! この気配はおそらくアサシン! だがもう空気に溶け込んで気配は感じられなくなっている……厄介だ!」
ネロが大剣を水平に構え周囲一帯を警戒しながらシホにそう言う。
そしてジグルド達ブリューナク隊の近くにもフードを着ている三人の人の姿が現れた。
おそらくアサシン以外の残り三人。
まだ正体はわからないセイバーのクラスカードを持つもの。
ランサー=オーディンのクラスカードを持つもの。
アーチャー=ヘラクレスのクラスカードを持つもの。
この三名なのだろう。
そして三人はその手にクラスカードを出す。
次には自身の眼前へとクラスカードを構えて、
「……クラスカード、セイバー………夢幻召喚!」
「……クラスカード、ランサー………夢幻召喚!」
「……クラスカード、アーチャー………夢幻召喚!」
瞬間、三人の地面に魔法陣が現れてそこから光の帯が伸びてきてそれぞれの体へと巻き付いていく。
次第に光の繭が形成されていき次の瞬間に三人の繭の光は
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