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Fate/staynight/the/crossovermoment
新たな刃
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速度は低下している。膨大な魔力を投影魔術に消費したのだろう。
傷口から血がダラダラと垂れ、打撲の跡が徐々に浮かんでくる。
治癒速度、治癒能力低下で全身が痛む。
でも、諦めない。約束を果たす為に絶対に諦めない!
一気に叩き込めば勝てる!と確信迄はいかないが勝算は勝つ確率は有る。
脚に力を入れ、加速する。
「LOST・ZERO」の治癒能力は低下しても、運動能力が下がる訳じゃない。
無理矢理、痛む身体を動かし、二刀を振るう。

「トレース・オン」

我に帰ったアーチャーは馴染み深い二刀を投影、俺の二刀を弾く。
弾かれた反動で身体は空に浮く。身体能力は人間以上でも、英霊の身体能力には絶対に敵わない。
隙を逃さないアーチャーは二刀を俺の二刀に振るう。
空中では防御不可能、俺は吹っ飛ばされた。

「剣を放さないのか?」

「まだ、勝敗が決した訳・・・じゃ・・な・い」

声が出ない?
一度に大量の魔力供給したツケが出始めた。

「原理不明の魔術回路「LOST・ZERO」未知数で危険な魔力だな」

拳を動かす。
痺れて、上手く動かないが逆に硬直して手が二刀を放さない。
先程のアーチャーの一撃を剣を放さないで受け止めた甲斐はある。
狙って態とアーチャーの一撃を受けたんじゃない。
二刀から手を放せば、回避出来たが二刀が手元から放れれば勝機の見込み0でゲームオーバーだ。
もう一度、同じ二刀を投影魔術で生成すれば話は綺麗に収まるが、膨大な魔力が魔術回路を血管に流れた為に魔術回路、魔力供給が微弱だ。生命維持の問題じゃない、下手をしなくても数分で・・・・死ぬ。

「う、う、動け、動け、う、動け、」

枯れた声が出る。
限界が近い。視界が眩む。全身に縄で縛られている感覚、錯覚が余計に俺の行動を制限する。
幸い握られた二刀は握られた状態、振れないが握られた状態だ。
鈍い神経、動けと命じても全く動かない身体は石の様に固まり、その場で崩れ落ちた。

「君は・・・・・何者だ?」

武器を持たぬままアーチャーは俺を見下ろしていた。
アーチャーの質問は、俺が逆に聞きたい質問で俺が一番知りたくない真実でも有る。

「口も聞けのか?
無茶を超え、限界を超えたか」

動けよ、俺の体・・・・・・・
約束を・・・・・果たす為に・・・・・・動け。
アイツに勝つ為に・・・・動け・・・動け。
魔術回路停止、魔力供給遮断、魔術は封じられた。

「君の負けだ」

聞きたくない言葉が聞こえた。
命じても願っても訴えても、俺の身体は動かない。

「ま、だ、だ」

枯れた声を絞り上げ、言った。
無理矢理を超えた限界を超えた身体を動かし、立ち上がる。
二刀を構え、叫んだ。

「バイパス・・・・・・オン
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