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Fate/staynight/the/crossovermoment
新たな刃
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矢が戦場を走る。
逃げても逃げても避けても自動追尾能力でも機能してるのか矢は俺を追ってくる。
矢の速度は人間では回避出来ない。そもそも普通の人間の動体視力では追い付けない以前に矢を見る事さえ不可能だ。何故、そんな弓の矢を俺が目で見て避出来るのか?

「便利な物だな。
魔術回路と血管の融合「LOST・ZERO」」

弓を構えた弓兵は言った。
俺が弓兵「アーチャー」の矢を回避出来た訳は魔術回路「LOST・ZERO」の能力だ。
能力と言っても魔術回路は「影縛り」で封じられ魔術回路から魔力の供給は最低限で魔術は使えず生命維持が限界だ。魔術は使えない、だが、代償の対価は常時、俺を蝕んでいる。

「血管内の血液と魔術回路の魔力の融合、魔術発動毎に血液巡回速度が速まる。
何度も魔術を発動した代償が肉体強化とは・・・・」

俺の身体は「とあるゴム人間」と似た告示した能力を魔術回路で発動している。
魔術発動毎に魔力は血管「LOST・ZERO」から供給される。
血管の血液と共に魔力が流れ込んで来るのだ。「とあるゴム人間」は体内の血管をポンプ代わりに代用、血液巡回の速度を速めた。結果「とあるゴム人間」は常人を超える速度で肉体を動かす。

「君の魔術回路は不完全だが不完全故に完成した魔術回路だ。
結果は不適切でも実戦は適応する」

弓の矢は加速した。
追尾能力は健在、加速した追尾矢は追ってくる。
全速力で走ってもジャンプしても壁に隠れ盾代わりにしても無意味だ。
矢は壁を貫通、減速を無視した矢は更に加速した。
壁を盾代わりに使っても無意味、避けてもホーミング機能で自動追尾で付いて来る。
古典的でアリガチな戦闘法だが試す価値は充分有る戦法で対処する。
アーチャーの矢が自動追尾なら自動追尾の対処が急に消えても対処が術者を盾にしても追尾能力は発動する筈だ。
奴が望んで矢を止めぬ限り追尾能力は永遠に俺の背後を追い掛ける。

「人体の限界を超え、人間を超えた存在か。
君は吸血鬼に近い存在と言える」

自分でも自覚してる。
人間を超えた能力、魔術師を超えた魔術師、魔術回路を超えた魔術回路。
不確定要素が満載で疑問を抱きたくなる能力は非日常系で非現実で俺の憧れだ。
能力は術者の身体を蝕むなんてアリガチで曖昧な魔術回路が俺の血管を体内を心を蝕む。
自身の変化に戸惑わず。受け入れ望まれた世界で生きるのが俺の目的で俺の夢だ。
魔術が使えなくても魔術回路が俺の身体を心を蝕んでも現実が非現実でも日常が非日常でも変わらない。
俺が望んだ世界がモオズ・アカラトが望まない世界でも俺は進む。

「オオオオオオオオオオオオ!!!!」

全速力で走った。
脚力は常人を超えた脚力、足元の地面は割れ足が地面を捉える度に変な音を立てる。

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