第二十三話 アリサとすずか
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顎が砕けてはいたが多分大丈夫だろう。
大輔「糞野郎が…」
唾を吐き、吐き捨てるように言う大輔。
アリサ「だ、大輔…」
大輔「大丈夫か?怖かったな…」
大輔は震えるアリサの身体を抱き締めると安心させるように頭を撫でた。
大輔「もう大丈夫だ…安心しろ、何があってもお前は俺が守ってやるから」
大輔の力強い笑みにアリサの心臓が跳ねた。
そして安堵と同時に涙が溢れた。
「心からお礼を言わせていただくよ。本当にありがとう、本宮大輔君」
大輔「あ、いや。俺は当然の事をしたまでですよ。頭を上げて下さい」
大輔が慌ててアリサの父親に言う。
犯人達を叩きのめした大輔は賢とすずかに事情を説明し、アリサを家まで送った。
するとアリサが誘拐されかけたということが彼女の父親に知られ、大輔は彼に頭を下げられている。
「いや、君がいなければアリサはどうなっていたか…君にはいくら感謝しても感謝仕切れん…」
大輔「いえ、でもアリサが無事でよかったですよ。なのは達の泣き顔を見なくて済んだし。」
大輔は椅子から立ち上がると玄関に向けて歩きだそうとした時。
「待ちなさい」
大輔「?」
「子供が出歩くにはもう遅い時間だ…。今回のお礼も兼ねて…泊まっていきなさい。」
大輔「……」
大輔がアリサの父親の顔を見る。
あれは梃でも譲らない顔だ。
大輔「分かりました。じゃあ電話させて下さい」
「すまないね大輔君」
鮫島「電話はこちらです大輔様」
大輔「様って…」
大輔は苦笑しながらプレシアに連絡を入れると、アリサの父親に促され、夕食をご馳走になった。
大輔は宛がわれたベッドに横になっていたが…。
大輔「…眠れねえ……」
ベッドがフカフカ過ぎて眠れないのだ。
大輔「仕方ねえ…いっそ床で…」
床で寝ようと起き上がろうとした時、扉が開いた。
大輔「アリサ…?」
パジャマ姿のアリサが部屋に入って来た。
一瞬不思議に思ったが、直ぐに理由に気づいた。
大輔「眠れないのか?」
アリサ「ち、違…っ」
大輔「…身体が震えてる」
よく見なければ気づけない程にアリサは小刻みに震えていた。
大輔「大丈夫…もう大丈夫だ。あいつらは逮捕されたし、またあいつらの仲間が来ても俺がお前を守るから…な…?」
アリサの頭と背を優しく撫でながら安心させるように言う。
アリサ「大輔…大輔え…っ!!」
緊張が解けたのか、アリサは大輔の胸に顔を埋めながら泣きじゃくる。
大輔「アリサ…」
アリサ「大輔…今日、一緒に寝て…」
大輔
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