第一章 護れなかった少年
第三十話 始まりと終わりは唐突に
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ら言う。
......うん。実は僕、結構楽しんでるんだよね。なんだかんだ言いながら。みんなと一緒に居るんだ。つまらないわけが無い。ていうか、本当につまんなかったら即帰るしね。
僕がそう言うとメイはホッとしたように「よかった......」と呟いていた。
......なるほど。企画はメイか。ていうか未だに理由がわかんないんだけどね、僕。
「よっしゃ次いこうぜ!!」
そう言ってケイが選んだのはこちら。
『ただの迷路じゃつまらない? ですよね!! そんなわけでトラップとモンスターを追加しました!! どこまでもリアル迷宮迷路!! ぜひお楽しみ下さい!!』
......やっぱ僕......帰ろうかな......。
―☆―☆―☆―
どうにか迷路を乗り切り、他のアトラクションを遊んでいる(遊ぶ......いや挑む、かな?)あいまにもドンドン時間は進んでいき、何時のまにか夕刻となっていた。
「......じゃあ、最後にアレに乗って帰ろうか......」
そう言ってケイが指さしたのは馬鹿でかい観覧車。
『みなさん景色を楽しんで下さい』
ただその一言だけが書かれていた。どうやらシンプルに大きい観覧車らしい。
「ブライ乗ろーぜー」
「お、良いぜハク」
「アンスちゃん、一緒に乗ろーぜー」
「分かりましたーケイさん」
「あ、僕も混ぜてー」
「ハイ。セン君も」
と、考えている間にどうやら勝手にペア、もしくは三人組を組んでしまったらしい。この観覧車は3人乗り。ハクの所に行くとメイが一人残っちゃうしな......。しょうがない。
「じゃ、メイ、一緒に乗ろうか」
そう微笑みながら言うと、メイは何故か頬を赤くして(今日寒いからかな?)了承する。
そして、ハクとブライ。そしてアンス、ケイ、センの順で入っていく。そして三つ目に僕ら二人で乗り込んだ。
自動でドアが閉まり、ゴンドラが動き始める。
「ねぇ、ソラ、今日は本当に楽しかった?」
ゴンドラに乗りこんで30秒ぐらい経ったソの瞬間、メイがそう切り出した。
「楽しかったよ。これってメイが企画したの?」
「うん。でも、ソラのことだから理由は分かってないでしょ?」
う。綺麗さっぱりわからぬ。
そんな僕の顔を見てメイがプッと吹き出す。
「ほ、ホントに分かってなかったんだね。今日、5月28日だよ?」
「......5月.......28日.......てあッ!!」
そこでようやく合点がいった。そうか。そういうことか。だからメイは僕にばっか楽しいかどうか聞いてたのか。若干おかしいとは思ってたけどそういうことね......。
「思い出した? ソラ、自分の誕生日」
そう、今日5月
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