第七章
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だった。頷くとそれで話が終わりではなかった。また紗智子は彼に対して言った。
「一生ですわよ」
「一生里佳子さんを」
「殿方の誓いは永遠でなくてはなりませんの」
それをまた言う。
「だからですわ」
「一生ですか」
「そういうことですわ。わかりましたわね」
「はい、それも」
「宜しい。それでは」
紗智子はここまで言うと踵を返した。彼女が踵を返したところで彼はあることに気付いた。
「お嬢様」
「何でして?」
悠然と正人の方を振り向いて述べてきた。
「あの、ひょっとしてですね」
彼はおずおずと紗智子に対して言う。
「ボディーガードは誰もおられないんですか?」
「いえ」
しかしそれは否定してきた。
「それはちゃんといますわ」
「ですが今は」
周りには誰もいない。少なくとも正人の目にはだ。
「誰も連れては」
「ボディーガードは別に姿を見せる必要はありませんわよ」
しかし彼女の態度はここでも平然としたものであった。
「おわかりでして?」
「何が何なのかわからないんですけれど」
「どうしても見たいのですね」
正人がどうしてもわからないようなので言い返してきた。
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