第六章 正義の在り処編
第百九十七話 『口上戦』
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ドは言い放った。
しかし、それはもう後戻りのできない宣言とも言える。
だからこそレジアスは問う。
「……それがどれだけ大変な事かわかって言っているのか?」
「その覚悟はある」
「覚悟とな? はっ、笑わせてくれる。所詮もうお前とその部下達は管理局には必要とされない犯罪者集団なのだぞ? そこを理解していないほど愚かではあるまい?」
「………ああ、ああ、分かっているとも。それでも私の考えに賛同してくれるものがいると私は信じているのだよ、レジアス」
「くく………。その理解者というのははぐれ者かなにかか? よほどのものでなければお前の考えになど賛同なぞせんだろう」
「ならばお前にはそれはいるとでもいうのか………?」
「今の儂にはいないだろうな」
レジアスは『今は』という部分を強調して言った。
それはいずれ立て直して増やしていくという意味も込めてある。
それに気づいたのであろうジグルドは、
「レジアス………お前にそんな未来があるとでも思っているのか?」
「まだまだ儂は諦めんぞ。儂を信頼してくれるものがいる限り何度でも復帰して見せるとも!」
「ならばお前の未来、正義の名のもとに私が断ち切ってやろう!」
それでジグルドはデバイスであるアスカロンの剣先をレジアスに向けた。
「ほう………先に刃を抜いたか、ジグルド。ならばこの口上戦は儂の勝ちだな」
「抜かせ。貴様はいつでも粛清出来る故にこの口上戦の勝ちは貴様に譲っただけだレジアス!」
口上戦はひとまずレジアスが勝利する形に終わった。
先に刃を抜いたのだからジグルドにはなにも言うべきことはない。
そして完全に臨戦態勢のジグルドにそれに乗ってやる気になっているブリューナク隊の面々。
「………さて、すまないな、八神よ。どうも熱くなってしまって戦う以外に方法はなくなってしまったようだ。だから後は頼むぞ」
そう言って謝るレジアス。
素直に謝れるようにもなったのだから少しは性格が丸くなった証拠だろう。
そんなレジアスに対して、
「あはは。わかってました、なんとなくこうなるのは。ではレジアスさん、あなたの護衛はランにレン、ギンガが務めます。お願いな、三人とも」
「お任せください! 必ず守ります」
「僕たちが責任をもって!」
「了解しました!」
それでレジアスを連れて後方へと下がる三人。
「………さて、ではジグルド提督。先に剣を抜いたのはあなた方です。よって交渉はそちらが先に破ったという事で私達があなた方を捕まえます」
「ふん。さすがタヌキだな」
「いえいえ。この程度は普通ですって」
「ならば、モリア………。各地のキリングドールを起動しろ」
「くくく。了解ですよ、ジグルド提督」
それで悪い笑みを浮かべたモリアが一つのボタンを押
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