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101番目の舶ィ語
第十一話。女子トイレを撮影する男
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んにちわー」

「おや、久しぶりだね、一文字君」

「四条先生もお元気そうで何よりです!」

記憶によると、三年の時の担任であり、当時所属していた陸上部の顧問でもあった一文字疾風にとって恩師とも呼べる先生の一人だ。
細身で甘いマスクをしていて女生徒からの人気がある教師で、今はスーツ姿のまま、外周を走る部員を見守っていたようだ。

「今日は部活を見に来てくれたのかな?」

「久しぶりに寄ったのでOBとして様子を見て来ようかな、って感じで」

「なるほど。そちらのお嬢さんは?」

四条先生は俺の隣に立つ一之江を見た。
俺が女生徒を連れて歩いて来たのに興味を惹かれたようだ。

「初めまして、一之江瑞江と申します。本日は私が一文字さんにお願いし、是非彼が卒業した中学校を見てみたい、と申し出た形です」

お前誰だよ??
と突っ込みたくなったくらいに一之江はびっくりするくらい丁寧に先生にお願いしていた。
先生も流石に驚いたらしく、彼女を見てから俺の方を見つめる。
その視線から、「こんな素敵なお嬢様をどうやって?」
という心が伝わってきた。
言ってやりたい。
「いえいえ、思いっきり猫かぶってますよー。
中身は毒舌なホラー少女ですから」と。

「なるほど。そういう事ならちゃんとお客さんとして招かせて貰います。僕は四条、彼が三年生の時に担任と、部活の顧問をしていた者です」

「ご丁寧にありがとう、四条先生」

四条先生はどうやら『色恋方面』に勘違いしたらしく、俺に向かい一度頷いた。
そして近場にいる陸上部の生徒に自分が席を外す事を伝えると、そのまま俺達を事務所の方に案内してくれた。
事務所に向かう途中で四条先生がかつての俺、一文字疾風がした赤裸々なエピソードを話して一之江が、意地悪な笑みを浮かべた。

「そういう話しは出来れば本人がいない時にお願いしたいのですが」

俺の抗議に二人は笑いあっていた。
それにしても一之江の清楚なお嬢様ごっこは上手いな。
いや、元々あっちが素で毒舌面白娘は俺の為に作ったのか?
いや、それだったら清楚タイプなおとなしい方が嬉しいからあっちが素のはずだ。

「はい、これがお客様用の入校証と、スリッパだよ」

事務所に着いて入校の手続きが終わると四条先生が備品を貸してくれた。

「ありがとうございます」

「それじゃあ僕は校門か、グランドにいるから」

「簡単に、彼女に校内を案内してから練習を見に行きます」

「うん、了解。また後でね」

俺に目配せしてから、一之江にはお辞儀して先生は立ち去っていった。
四条先生、勘違いしてますが……一之江とは何もないんですよ?
そんな四条先生の、色男の背中を見ながら、一之江は呟いた。

「いい先生じ
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