第04話 双璧のカイエン
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三人はそれを聞いて彼に手を振った。
「‥‥‥‥‥時代は流れる、か」
カイエンは三人が去った後、小さな声でつぶやいた。
**********
?緊急警報、緊急警報、Bブロック内で暴動が発生――――――――?
赤いランプが回転しながら、Bブロック内に放送が響き渡った。
「ここでそんなことを考えるヤツがいるのか?
そいつって一体どこに―――――――」
ザンッ!
「ぐあぁッ!」
老人が一人の軍人の背中を斬った。急所は外したらしく
彼は倒れたままうめき声を上げていたが、一応無事なようだ。
「貴様、カイエン!この施設を裏切るのかッ!!」
それを聞いたカイエンは鼻で笑った。
「気付いておらんかったとは、おめでたい奴らじゃのぉ」
彼の周りを軍人たちは取り囲んだ。
「よくも‥‥‥‥‥仲間の敵ッ!!」
全員はカイエンに銃を構えた。
そして、わずかながらに静寂が走った。
「‥‥‥‥‥‥撃てェッ!!」
ドンドドンドンドンドドドンドンドンドドンドンドンドンドドンドンッ!!
発射された弾丸は一直線にカイエンの命へと向かっていた。
ガンガンギギンッ!ガガガガガガガガガッ!ギギギィンッ!
カイエンの腕から先が消え、周囲には見えない壁が
あるかのように弾丸がはじかれていた。
「‥‥‥‥‥‥‥終わりか?」
カイエンの手にはいつの間にか剣が握られていた。
ボウッ!!
「ワシもこのまま大人しくしておくつもりだったが‥‥‥‥‥事情が変わった」
彼の剣が発火した。それを見た軍人たちはやや驚いた。
カイエンは赫き長剣、″パーシヴァル″を逆手に持ち、低い声で言った。
「未来を担う者たちの船出の‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥邪魔はさせんぞ」
そして、一人の騎士が敵だらけの戦場を翔け抜けた。
**********
「う‥‥‥‥‥ぐぅ‥‥‥‥」
「はぁ、はぁ‥‥‥‥‥‥」
軍人たちは全員、炎を纏いし剣によって重軽傷を負っていた。
傷は焼き切られたものなので、かなり痛むだろう。
全員は床に倒れたまま動けずにいた。
「あ、あいつはどれほどの男なんだ‥‥‥‥‥‥?」
軍人は誰にというわけでもなく訊いた。
「――――彼の名は"灼刃のジスタ"。
立ちはだかる敵を斬り裂く十二の剣の一つさ」
突然、軍人たちの後ろから男が現れてつぶやいた。
「ま、まさか!15年前、戦場を炎の海に変えたという伝説の‥‥‥‥‥!!」
軍人の一人はそうつぶやき、それを聞いた周りもざわついていた。
「ほぅ、まだワシのような老いぼれの事を覚えている者
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