一つ目の急展開
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ルギルディ” のモノだったのだ。
すぐに塵となって両方の骸頭が消えてしまうが、リヴァイアギルディの中に僅かにたぎった感情は消えること無く燃え上がる。
何よりも大切だった自分の部下と恐らく利用されていたのであろう同胞、彼らを殺害した者へと顔を向けて、彼は再び驚かざるを得なかった。
そこに立っていたのは神話の幻獣にすらその姿形の元となった物が居ないであろう、そう思えるほど奇怪な姿をした化け物だったからだ。
「『Ja puisis krita, nu ar mani ar? darb?b?』」
姿形こそ人間と似通っているが、両腕はガーネット色の炎で形作られ辛うじて輪郭が確認できる程度。
しかも身長比からして明らかにかなり長い。
ガーネットをそのまま滑らかに削り出したが如くの質感を持つ脚は、複雑な形の立方体の中央をくり抜いた様なこれまた奇妙な造形であった。
全身黒い肌をしていてアラビア風の腰巻とズボンを着用しており、スキンヘッドである頭にはこれまたガーネット造りのデスマスクが装着されている。
下半分が顎の横部分を残して切り離されており、しかしその下の口は見えない為何処か恐ろしさを感じた。
「貴様一体……一体何者なの―――ぬおおおっ!?」
リヴァイアギルディが質問をいい終える前に相手は行動を開始し、ガーネット色の炎腕を叩き込んでくる。
間一髪でかわしたと思った直後、回避を予測して放たれていた回し蹴りが直撃し、たった一撃でリヴァイアギルディは大ダメージを負ってしまう。
半端ではない巨乳属性の持ち主であり、歴戦を生き抜いた幹部でもある自分が何故一撃で……そう心では戸惑いながらも、体は自然と立ち上がり次の行動に移っていた。
「戦士としての誇りも常識すらも無いのは明白……我が部下と同胞の命を奪った大罪……容赦はせんぞ!!」
「『………』」
紅蓮の怒りを湛えるリヴァイアギルディとは対照的に、相手の人型は最初の一言を最後に何も言わずただ彼を見やり沈黙を貫いている。
驕りも無く全力で仕留めるべきと定めたか、リヴァイアギルディは股間の……股間の尻尾を垂直に立たせ、怒号を放つ。
「我が槍は神速にして剛力……肉片も残さんぞ!」
そう言うや否や目視不可能な速度で次々と突きが放たれ、風切り音というのもおこがましい轟風が吹き荒れる。
相手はその猛攻に対処が出来ないのかただ立ち尽くすのみで、先程から手を少し前に出しているだけで全く動こうとしていない。
誰がどう見てもリヴァイアギルディの優勢に見えるが……しかし、冷や汗を掻き焦燥に駆られているのはリヴァイアギルディの方
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