第201話 藍色の妖精と桜色の妖精と夕日色の妖精
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終わったのと同時に、ジョンとキューを先頭に魔法部隊の隊員達は1人残らず動物達と共にこの場を去って行った。マヤは動物達の姿が完全に見えなくなるまで手を振り続けていた。
ナ「!危ねェ!」
マ「わっ!」
動物達の姿が完全に見えなくなりマヤが腕を下ろしたのとほぼ同時に、悪魔がこっちに向かって足を振るおうとしていた。それに逸早く気づいたナツは、マヤを抱えるようにして庇いながらその場から距離を取った。悪魔の蹴りはブン!と音を立てて空気を切り裂いただけだった。
悪魔はマヤを庇いながら自分の蹴りをかわしたナツを見て「ヒュゥ〜」と短く口笛を吹いた。
悪魔10「meの蹴りをいとも簡単にかわすなんて、youなかなかやりますネ!」
ナ「ア?」
言葉に英語を交え、語尾の文字をカタカナで喋るこの悪魔が“悪魔”という存在に見えなくなってきたのは気のせいだろうか?
悪魔10「youとっても気に入りましたネ!meとっても嬉しいデス!」
1人はしゃいでる悪魔を無視して、ナツはその場にマヤを下ろしながら尋ねた。
ナ「お前、アイツ等を危険な目に遭わせたくなかったから、無理して全員呼び出して避難させたんだろ?その序に、魔法部隊の奴等を連れて、一緒に避難させたんだろ?」
マ「!」
図星だったのか、マヤの両肩がビクッ!と大きく震えた。
マ「だっ、だって!皆をこんな化け物と戦わせちゃったら、絶対怪我じゃ済まないと思ったし、怖い目に遭わせたくなかったし・・・それに私、いつも皆に迷惑かけて」
ナ「おっと!」
マ「ほわぁ!」
話の途中で、再び悪魔がこっちに向かって足を振るおうとしていた事に逸早く気づいたナツが、「迷惑かけてるから」と言おうとしたマヤを再び抱えるようにして庇いながらその場から距離を取った。悪魔の蹴りは、再びブン!と音を立てて空気を切り裂いただけだった。
悪魔10「無視しないで下さいネ!meとっても悲しいデス!」
口ではそう言いつつも、全く悲しそうに見えないのはなぜだろうか?
そんな悪魔をまた無視して、今度はマヤを抱えたまま、視線だけを悪魔に向けたままのナツは口を開いた。
ナ「アイツ等は迷惑だなんてこれっぽっちも思ってねーよ、絶対。大好きな飼い主の頼みなら、どんなに些細な頼み事でも、アイツ等は嬉しがるに決まってら。それに・・・」
そこまで言うと、ナツは視線を自分の腕の中にいるマヤに移した。マヤの大きな夕日色の瞳と目が合った。
ナ「分かってるはずだぜ、アイツ等も。マヤが自分達の事を思って取った行動だったって事をな。もし分かっていなかったら、1匹残らずこの場に残って、マヤを命懸けで守ってるはずだからな。」
マ「・・・ナツも、いつも命懸けで私の事、守ってくれてるよね?
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