第201話 藍色の妖精と桜色の妖精と夕日色の妖精
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歳なのか?って俺が変に思うくらいお前軽すぎ。」
マヤが必要以上に体重が軽い理由の約9割が、18歳にしては小柄な体型だからだろう。その事に気づかないのもまたナツらしいっちゃ、ナツらしいのである。
ナ「それに、誰かが見てる訳でもねェのにそんなに恥ずかしがる事ねーだろ?誰かいたら、すぐに下ろしてやるからよ。」
口ではそう言いつつも、内心では「誰も来るな、誰も来るな」と必死に願うのは、ナツの本心だという事はお見通しである。
だが、そんなナツの本心を見抜いてくれない意地悪な神様は、ナツの本心とは真逆の現状を見せてしまう。
隊1「うわぁっ!」
隊2「ヒィ〜!だ、誰か〜!」
悲鳴が聞こえた。どうやらすぐ近くに、突如姿を現した悪魔と、その悪魔と対峙している魔法部隊の者達がいるらしい。
マ「ほ、ほらナツ!人が近くにいるから下ろして!」
ナ「・・・しゃーねェな。」
マ「?」
不貞腐れるように唇を尖がらせるナツを見てマヤはこてっと首を傾げた。
マヤを地面に下ろすと、ナツはすぐにマヤの左手首をガシッ!と力強く掴んだ。
マ「ふぇ?」
ナ「行くぞーーーっ!」
マヤの返事を聞かずに、ナツはマヤの左手首を掴んだまま悲鳴が聞こえた方に向かって走り出した。マヤも引き摺られるようにナツの歩幅に合わせて走り出した。
悪魔10「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!」
夜になってから何度も聞いてる悪魔の雄叫びは、何度聞いても残酷で、悲痛で、酷く耳障りである。1頭1頭の悪魔の雄叫びは皆、天を貫き、地を轟かせ、海を黙らせるほどの迫力があり嫌でも耳に残る。
悪魔10「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!」
悪魔は狂ったように叫びながら、ゴツゴツした腕や足を振るい建物を破壊していく。破壊された建物の残骸が、隊員達の頭上に雨ののように降ってくる。既に怪我人も出ており、彼等にとってそれを避けるだけでも精一杯なのだ。
隊3「くそっ。思うように近づけねェ・・・!」
隊4「このままじゃ、俺達何も出来ずに全滅しちまうぞ!」
隊5「他の部隊から応戦出来る部隊はいないのかっ!?」
隊6「無理です!全部隊、他の悪魔と対峙中です!」
怪我人が続出している中で、悪魔の暴れっぷりは更に激しくなっていき、被害は徐々に拡大していく。
隊7「何か、何か手段はないのか・・・!?」
戸惑いの表情を浮かべ、頭を360度回転させるが隊員達の中で誰一人としていい考えが浮かぶ者はいない。
絶体絶命!と誰もが思った、その時だった。
ナ「火竜の・・・咆哮ッ!!」
悪魔10「ぐォオオ!」
その場で立ち尽くしていた隊員達の
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