神風と流星
Chapter1:始まりの風
Data.13 獣人たちの王
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もはや一陣の風となったシズクが、全力全開最高速の《ソニック・リープ》を繰り出す。
「ぐるおおっおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
それを喰らったコボルド王が叫ぶ。そしてそれを見て、聞いていた者達は。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
立ち上り、武器を手に取り、敵へと向かいだす。
「シズク、スイッチだ!」
いつの間にやらキリトもコボルド王に向かって駆け出していたようで、攻撃を終えたシズクと入れ替わる。
あいつは十層で散々《カタナ》スキルを使う敵と戦っていた。スキルのタイミングなどを読んでの迎撃も可能だろう。
元々コボルド王の相手をしていた隊は、大ダメージを負って回復中のC隊を守るように陣形を組み、近づいてくる護衛兵を倒す。キバオウ率いるE隊も、自分たちの役割をきちんと果たしている。
そして俺たち余り者の四人パーティは。
「無茶しやがって、何だあの演説は。厨ニ病罹患者か」
「でも格好良かったでしょ?」
「……否定はしない」
「ルリ!話してる暇があったら援護頼む!」
「あいあいさー」
キリトから救援を頼まれたので働くことにする。こういう時こそ、あのクエストで手に入ったこれが役に立つ。
「うちのリーダー(笑)の状況、てめえもいっぺん味わってみろ!」
《シングル・シュート》で投擲したナイフがコボルド王に刺さった瞬間、相手の頭上に回転する光が出現し、敵の動きが数秒止まる。
「ルリくん、それって……」
「あの爺さんから貰ったクエスト報酬。スタン効果付きの投げナイフだ」
さっきは咄嗟のことで投擲している暇がなかったが、落ち着いて戦闘に臨めている今なら使える。
「私も出る!」
後方から走ってきたアスナが、渾身のリニアーを放つ。アスナにターゲットが移りそうになるのを、俺が投剣でタゲをさらに移し、最後にキリトが単発のソードスキルでタゲを自分に戻す。
「じゃ、あたしももう一回頑張っちゃおうかな」
シズクも攻撃に参加し、少しづつ少しづつコボルド王のHPを削っていく。
だが流石のキリトも集中力に限界が来たのか、迎撃に失敗した。
「キリトッ!」
スタンナイフを投擲しようとするが、間に合わない。このままではキリトまでディアベルの二の舞になる、というところで。
「俺たちも忘れてもらっちゃ困るな!」
バリトンの利いた声と共に、打撃系武器特有の攻撃音が聞こえる。
エギル率いるA隊が戻ってきて、ソードスキルでコボルド王をスタンさせてくれたのだ。
「ありがとう、助かった」
「いつまでもダメージディーラ
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