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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第二十七話 漆黒のミラ=マクスウェル
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はや才能かもしれん。
ふと、白光の大障壁が消失した。マナの搾取を受けながらの術の維持。フェイリオもよく耐えた。
そして――――嗚呼。
四大精霊を従えて地面に降り立つ、ミラ=マクスウェル。
ラフォートで会った時とはずいぶん趣が異なる。服装が、私が知る〈ミラ〉と同じで、それを黒く反転させたようなデザインだからか?
いや、恰好以上に――彼女はあんな、世界を敵と見なすような目をする女だったか?
「ミラ様ぁーーーーー!!!!」
快復したイバルが一目散に駆け戻ってミラに礼を取る。
「ミラ様、お会いしとうございました。無事のご帰還、心よりお喜び申し上げま」
バチン!!
……今、何が起きた? ミラが、イバルを、平手打ちにした?
「イバル。お前の使命は何だ」
「ミ、ミラ、様?」
「何だと聞いている。答えよ」
「ミラ様をお助けすること、と……戦えないニ・アケリアの民を守ること、です」
「そうだ。お前は使命を投げ出し勝手な行動をとり続けた。もはやお前は我が巫子にふさわしくない。己が使命を忘れて私欲に走る巫子など私は要らぬ」
「――っ!? お、お待ちくださいミラ様! 俺はミラ様をお救いしたい一心で…! どうか、どうか任を解くことだけはお許しください! 俺には誓ってミラ様だけです。ですからどうか」
イバルはミラの前に回り込んで、地面に両手両膝を突いて、ミラを仰ぐ。
ミラはイバルを完全に無視して〈クルスニクの槍〉へと歩いて行った。
「やるぞ。人と精霊に害成すこれを、ミラ=マクスウェルが破壊する」
大気が震えた。地水火風を司る大精霊たちが、それぞれの属性の最大エネルギーを充填し始めた。
ぐっ…ミラの奴、周囲への被害を考えていない! 四大の大出力に、こっちは踏み止まるので精一杯だというのに!
「させるかよ――セルシウス!」
『はい!』
セルシウスから氷の散弾が放たれた。前に出て双剣で全て斬り落とした。だが、それが失敗だった。
私が対応する間に横を抜いて、イバルから起動キーを掠め取った者がいた。
「メイス!?」
ラ・シュガルの兵装をして兜で顔を隠していても、この状況でジランドの意思に添うように動くのは彼女しか考えられない。
メイスは追い縋るエリーゼやイバルの精霊術をひらりひらりと躱し、あっさりと〈槍〉のコンソール前に立った。そして、幾何学模様の砂時計を再び、叩きつけるようにコンソールにセットした。
〈槍〉の砲口が再び開く。今度は近くにいた人間から無差別にマナを吸い上げて。フェイリオのフォースフィールドが切れた以上、もうマナ搾取を遮断する手段はない。
砲撃が、放たれる。
空が、世界と世界を隔ててい
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