悲劇の始まり
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『母さん??見て見て??』
少年が見せたのは濁りのない純白の花だった
『あら、綺麗ねぇ』
『う〜……持って帰りたい』
少年は見てるだけで引っこ抜こうとはしない
それは母の遺伝なのだ
『駄目よ、植物も生きているんだからね』
『……そうだよね』
少年と母はじっと花を見守り
『大事になってね…』
『あらあら、成長したわね』
『むっ、僕だって成長したんだ??』
『あらあら』
微笑みあう少年と母親
だが次の日
『……あれ、あの花がない…』
あの純白の花は無くなっていたのだ
引っこ抜いた形跡はない
まぁいいかと少年は笑った
「………あ、夢か…」
少年は目を覚ました
「………あの花、あるかな」
少年はスッと着替え、一階に降りた
「母さん、おはよ」
「あら、おはようミウラ」
母親、ヴィラがニコリと笑った
「今日もお散歩?」
「うん??」
「気をつけてね?」
「大丈夫だよ??行ってきます??」
ミウラはご飯を食べ終え、急ぎ足に家を出て行った
今日が悲劇の始まりと知らずに
「……綺麗な花だな〜」
チラホラと咲き誇る小さな花
ミウラはその花達に見惚れていた
「君達は何で綺麗なんだろね?……まぁ、それで良いけどね」
そしてミウラはまた歩き出した
いつも通り夕方まで歩いた(家には戻った)
「……さて、そろそろ帰ろ」
そして家路に戻ろうとした
その時
ピカァ??と何かが落ちた
「??」
ミウラはその反動で転び、音がした方を見る
「な、何??」
そしてミウラは素早く起き上がり、音のした方へ向かった
「はっ…はっ…??」
ミウラは思わず立ち止まった
何故なら
50mの壁を覗いている巨人がいたからだ
「う、そ…??」
人々は固まった隙に、巨人は壁を
ぶち壊した
石の破片が散らばった
その時、ミウラの直ぐ前にいた女性が
グチャリと、潰れた
「??ぁ…」
それがスタートしたかのように人々は走り出した
巨人から逃げる為に
だがミウラは
「か、あ…さん…母さん??」
皆とは逆の方向を走り出した
ヴィラの安否を確認する為に
「母さ_____ッ??」
ミウラは足を止めてしまった
それは
(い、家…が…??)
家が石によって潰されていたからだ
「母さん??母さん??」
ミウラは潰された家に走った
行くと、ヴィラは足を挟まれていた
「母さん??」
「??ミウラ…ッ??」
ヴィラは驚いた顔をした
「待ってて??直ぐ退けるから??」
ミウラは瓦礫を持ち上げようとするが、ビクともしない
「お、もい…??」
「ミウラ??早く逃げて??」
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