暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
050 スレイプニィルの武踏会 その2
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様な感覚からして目隠しを──並びに布で口封じに、手足が拘束されている事が判った。

(えっと確か…。思い出したわ。……後でサイトにオハナシ≠オないといけないわね。……みっちりと)

舞踏会に襲撃があって──テラスに居たら襲撃犯が来て、そこで急に眠くなった──否、眠らされた事を思い出した。……それも、恐らくはサイトに。……喚いているだけの私はあの場では確かに邪魔だっただろう。……でも、理解は出来るけど納得はしてないので、後で≠ンっちりとサイトを絞る事に。

(……ん?)

風を切る様な音が止まった。

――「やぁ、シェフィールド。ルイズは無事か?」

……よく聞き慣れた声──サイトの声。だが、その声音はいっそ慈愛に満ちていて、まるで私を怖がらせない様にも思えた。……有り体に云うならば、嵐の前の静けさ≠ゥ。サイトの声音からして、その表現が一番しっくりくる。

――「サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ…ッ! どうしてここに居るっ!」

――「……先に質問したのは俺なんだが…。まぁその質問に答えるとするなら、シェフィールド──お前が一番通る可能性が高いルート≠推測しただけだ」

先程の慈愛に満ちたサイトの声音とは反対に、誘拐犯──サイト曰くシェフィールドの、口の中一杯の苦虫を噛み潰した様な声で、これまた無理矢理捻り出した様な質問に、彼女と相対しているサイトは何でも無い様な声音で自分がしたことを言い放つ。

――「っ!? だがこちらはトライアングルメイジとスクエアメイジをここらに潜伏させてあるわ! 流石の貴方も20人を超える高位のメイジを相手出来ないでしょう?」

(なんてインチキ!)

私の中のスクエア≠フ基準はお母様で、お母様が──≪烈風≫が20人も並んでいるのを想像した。それはもう圧巻≠フ一言だった。……一方、そんなお母様からのオシオキ≠ゥらも生還出来たサイトはと云うと──

――「……ああ、そいつらなら──噂に聞く≪白炎≫らしきやつとか居たけど、皆もう既に永〜い*ーりに就いているよ。……信じられないなら号令でも掛けてみれば?」

――「ハッタリね。……皆、今だわ! 手筈通りにお願い!」

……しん、と水を打った様に静まり返った。遅れて、ざわわ、と木々のざわめきがその静寂を支配した。……ここまでくれば、シェフィールドが滑稽にも思える。……同情はしないが…。

――「……何をしたのよ」

――「いくらメイジと云えど、ルーンを唱えなければ魔法を行使する事は出来ない。……それに──」

――「っ!?」

――バリィッ

何かが破れる様な音が聞こえたと思ったら、ごとり、と鈍い音が聞こえた。……その後には今まで続いていたシェフィールドの言葉は
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