暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第11話?終わりとそれから
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るんだが」
「それより、どうやって僕の部屋のドアを開けたのさ」

?驚いた原因であり一番気になっていたことを聞くと、カイは少し驚いたように目を軽く見開いた。

「お前知らないのか??ドアが初期設定のまんまだとパーティーメンバーとフレンドは開けれるんだぜ?」

?それは知らなかった。ていうか、そういうの早く言ってください。あともう少しで悲鳴をあげそうになったじゃんか。
?僕は相手に聞こえるようにわざと大きくため息をついて、せっかく入ったベッドからもう一度起き上がる。今、十二月上旬なので現実世界だったら死んでも嫌だ!?言うほど寒くて出たくないが、第一層の季節感は現実世界とリンクしていないのでさほど寒くはないからありがたい。

「で、相談??ってなに?」
「まあまあ、落ち着けよ。もっと楽にしようぜ?」

?そう言ってカイはヘラヘラ笑いながら、『オーノー』とでもいうようなポーズをとる。もう全く疲れてないようで、いつも通りだった。
?少しコイツの口ぶりにイラッとしながら、僕は自分を落ち着けるためにまたため息をつく。……いや、本当に疲れてんだって!
?そんな僕の心情をいざ知らず、いつの間にかカイはいつもの笑い顔に戻していた。

「……少し長くなるかもだしさ、一階のロビーで話そうぜ?」
「ここじゃダメなの?」
「いや、気分的にさ」
「ふーん……コウも呼ぶか??寝てるかもだけど」
「いや、コウはいいや。早く行こうぜ」

?そう言うと、カイは僕の部屋から出ていった。多分先にロビーに行くのだろう。……ここでドアを開けられないように設定してもう一度ベッドに入ることも考えたが、カイの話っていうのが気になるので素直に従う。面白そうだけどなあ。
?部屋から近い位置にある一階へと繋がる階段を使って下りる。ロビーに行くと、受付のところに今日来たときに見た若い女性のNPCが立っていて、数人ほどロビーでお茶をしている人たちがいた。今の時間が昼と夕方の中間ぐらいなので、この人数なのかもしれない。まあ、ここの宿にあるお茶も食べ物もそこまで美味しくないから……というかあまり味がないからかもしれないが。
?一番端の二人専用とでもいうような大きさのテーブルの奥の席にカイがいた。二人分のお茶を頼んだらしく、カイの前とその向かいの席にティーカップが置いてある。しかも、あったか〜いものが入っているようで、この位置からでも湯気がたっているのがわかる。
?僕はいつも通りの歩調でカイの元へ行き、彼の向かい側の席に着く。

「……で、相談、もしくは話ってなに?」

?そう言ったあとに自分の席にある湯気がたっているティーカップを取り、その中身を少し飲む。色的に紅茶のようだが、まったく紅茶の味がしない。まるで色のついた水を飲んでいるようだ。思わず顔を少ししかめる
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